『秀吉豊臣のすべらない話』すべると打ち首獄門やて。

44.山三郎さん紹介されました。

　わたしが、三成（みつなり）さんに熱湯風呂のおやくそくを説明すると、三成（みつなり）さんは何度も何度も筆でメモ取りながらうなづきました。

「なるほど！　罪人を熱湯に投げ入れるのであろう？　となると、急ぎ鉄釜を用意するであろう！」

　わたしは、三成（みつなり）さんスゴイ思いました。一回説明しただけで、熱湯風呂を完全に理解してます。めっちゃ賢い。

「では、早速準備に取り掛かるであろう！　御免！！」

　そう言って、三成（みつなり）さんは大急ぎで、大阪城の大広間から出ていきました。

　さてと、わたしも帰ろうかな・・・。

　わたしは、策伝（さくでん）さんを探しました。今は策伝さんと一緒に、近くのお寺に居候させてもらってるんです。おかげで毎日健康的な食生活です。今なら、水着の写真撮影にも、自信満々で挑めます。

　大阪城の大広間を、ぐるりと見回すと、策伝（さくでん）さんは、めっちゃイケメン＆めっちゃ美人と話してました。

　めっちゃイケメンは、さっき鼓（つづみ）たたいていた人です。

　めっちゃ美人は・・・知らん人やけど、めっちゃ美人で、めっちゃ背が高い人でした。策伝（さくでん）さんとおんなじくらい、背が高い人でした。

　策伝（さくでん）さんは、わたしに気づくと、

「おー、ソロリちゃん、こっちこっち」

と、手招きしました。

「紹介しますわ。この人はさっき鼓（つづみ）たたいとった、那古野（なごや）山三郎（さんさぶろう）さん。そして奥さんの、お国（くに）さんですな」

　そう言われると、めっちゃイケメンの山三郎（さんさぶろう）さんが、わたしにおじぎしました。

「先ほどの『ややこ踊（おどり）』、見事でございました！」

「ややこ踊・・・あぁ、こぶとり爺さんの踊りですか？」

「そうです！　そうです！　かような素早く複雑、それでいて優美で艶やかな踊りを見るのは初めてでございます！　つきましては、お願いの儀、ございます。先ほどのややこ踊（おどり）、お国（くに）に教えてくださらぬか」

　こぶとり爺さんの踊りがどんな踊りが知りたい人は、検索してください。PVありますんで、YouTubeのURL貼っときます。是非見てください。是非コピペして使ってください。

https://www.google.com/search?q=%E3%80%8C%E5%90%9B%E3%81%A8%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%83%95%E3%81%AF%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%8D&rlz=1C5CHFA_enJP930&oq=%E3%80%8C%E5%90%9B%E3%81%A8%E5%87%BA%E4%BC%9A%E3%81%A3%E3%81%A6%E5%83%95%E3%81%AF%E5%A4%89%E3%82%8F%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%8D&aqs=chrome..69i57j0i333l3.465j0j7&sourceid=chrome&ie=UTF-8

　さっきは無視した人も、どうか見てください。

　わたしがたった一曲だけ、センターをやらしてもらった曲の事を、どうか知ってください。

　わたしは、めちゃニコニコして、心の底からニコニコして、イケメンの山三郎（さんさぶろう）さんに言いました。

「もちろん、ええですよ！　せっかくやから、明日、権兵衛（ごんべえ）さんの熱湯風呂の後、一緒に踊りましょう！」

「なんと・・・あの踊りは、弔（とむら）いの踊りでござったか！　干支（かんし）七度廻る未来は、かような踊りで御霊（みたま）が弔（とむら）われるのでござったか」

　わたしは、山三郎（さんさぶろう）さんが、ちょっとなにいってるのかわからんのでニコニコしていると、策伝（さくでん）さんが言いました。

「ほな、山三郎（さんさぶろう）さん、今日は私とソロリちゃんが居候してる心願寺（しんがんじ）に泊まったらよろしい。ソロリちゃんと、お国（くに）さん二人でたっぷり踊りの練習すればええですな」

「まことでございますか？　かたじけない！」

　わたしは、策伝（さくでん）さんと山三郎（さんさぶろう）さんとお国（くに）さん、四人で居候先のお寺に向かうことになりました。

　わたしは、めっちゃ嬉しいです。久々にダンスレッスンが出来てめっちゃ嬉しいです。

　あと、お国（くに）さんには、わたしがたった一曲だけ、センターをやらしてもらった曲の他にも、絶対にやって欲しい歌と踊り（とお芝居）がありました。背の高いお国（くに）さんなら、絶対似合う思います。

・・・あかん、想像しただけでも興奮してきた。