11.「X(ピー)」の語源。
「その名医、めっちゃアホやん!」
大阪城の広間は笑いにつつまれました。アホの名医の話で、笑いにつつまれました。
「いやー、さすがソロリちゃん、盛り上げ上手!」
「それがしの話であろう!」
笑いがひと段落すると、
「さすが
「ただ? なんであろう!?」
「この話の主人公は、
「ほんまや!」
わたしは大きくうなづきました。策伝さんが続けます。
「・・・とはいえ、学もコネもない私は、そないな名医知りません。
わたしは、一人だけ思い当たる人がいました。でも、名前を思い出せません。
「うーん・・・あの人なら、切れた足くっつけれると思う・・・有名な女医さんなんやけど、名前が思い浮かばなくて・・・うーん」
「がんばれ! ソロリちゃん!」
ちぃちゃいゴリラの
「・・・『わたし、失敗しないので!』が口癖の・・・うーん」
ドラマのタイトルはわかるんやけど・・・あかん、お手上げや。しゃあない、ドラマのタイトル言うとこう。
「・・・ドクターX(エックス)?」」
わたしは、じっくりじっくり考えてソロリと答えました。すると、ちぃちゃいゴリラの
「えっくす? なんや、みょうな名前やな」
と、言いました。
「すみません、ホンマの名前忘れてしもうて・・・」
わたしが、申し訳なくしてると、いきなり
「そのX(エックス)ちゅう女医さん、エラいイキッとりますなぁ!
『わたしぃぃぃ、失敗しないのでぇぇぇぇ!』
言うて、エラいイキッとりますなぁぁぁぁ!
そないイキリ倒しとるから、足を取り違いますねん!!!」
大阪城の広間は笑いにつつまれました。
「イキッて失敗・・・まさに、
イキッた名医とイキッた
わたしは、「みんな、めっちゃ優しい」思いながら、ニコニコ笑いました。
笑いがひと段落すると、
「X(エックス)言うんのは、
『わたしぃぃぃ、失敗しないのでぇぇぇぇ!』
言うて、イキり倒しとるエライ女医はんが、足を取り違える大失敗で【×(バッテン)】がつく。ええオチがつきましたな?」
会場にどよめきと、拍手が起こります。
わたしも、ニコニコしながら拍手をしました。そして、こう思いました。
言ったらあかん言葉言うたとき、編集で口に【×(バッテン)】を出して【ピー】って音ならすん、この話がキッカケやったんと違います?
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