17日 黒髪の母娘 『指から唐揚げ』

 ミノリは、赤ん坊の柔らかな黒い髪を撫でる。

「髪の毛、わたしに似ちゃったね」

「君の髪は綺麗だから、嬉しいな」

「でも……大変でしょ」

「強く生きていけるように、俺が全部教えるから」

「わたしは、何もできないね」

 オーエンは、静かに微笑む。

「大事な仕事がある。君の言葉で、名前をあげて欲しい」


(140文字)


□■□■□■□


『異世界転移で指から唐揚げが出るようになった俺が唐揚げを作って食べるまで』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897932535


昨日のところでも話しましたが、ミノリは小柄です。森の民の中では特に。

なので、子供産む時にはオーエンは気が気じゃなかっただろうなと思います。

後、本編でもシンイチがちらっと感想を述べていましたが、ヤンデレの気質があると思うので、出産で母体に問題がなくて良かったですね(何かあれば彼は大変なことになっていたでしょう)。


一方でミノリの方は、何もわからない場所で子供を産んで、大丈夫なのかという不安がすごく大きかっただろうな、と。

髪色が違うことを気にしているというよりかは、こんなに何もわからず、周りとも違う自分が子供を育てられるのか、という気持ちだったんだろうなと思います。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る