18日 ミノリとマコト 『指から唐揚げ』
「わたしの髪はどうして黒いの?」
「わたしに似たんだね」
「お母さんはどうして黒いの?」
「わたしのお父さんとお母さんも、黒い髪だったんだよ」
「みんな、黒くないのに」
「わたしはね、森の外から来たんだ。外には、黒い髪の人もいるんだよ」
森の外が想像できない様子の娘の髪を、母はそっと撫でた。
(140文字)
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『異世界転移で指から唐揚げが出るようになった俺が唐揚げを作って食べるまで』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054897932535
三話連続でマコトの母親のミノリの話でした。
オーエンとミノリの話はぼんやりとイメージだけはあったんですがずっと形にできずにいたので、今回小出しにでも形にできたのは楽しかったです。
ところで、ミノリは元祖乙女ゲームに直撃くらった世代です。光の守護せ……金髪のキャラクターが好きだったようです。
なので、最初にオーエンに会った時には「リアル金髪美形だ!」という感想を持ったのではないかなと思います。
(ミノリが転移したタイミング的に、ミノリは「イケメン」という言葉は知らない……はず)
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