11日 彷徨う者 『指から唐揚げ』

 彷徨う者は、集落を渡るメッセンジャー。

「黒髪の薬草師へ」

「師匠から?」

 マコトがはしゃいだ声で、伝言を受け取る。


 個人への伝言だけではない。


 皆で彼を囲んで飲み食いする。

 遠い集落の噂話も古い物語も森の外の話も、面白おかしく話してみせる彼らは、旅芸人でもある。

 その話は森の民の娯楽だ。


(138文字)


□■□■□■□


『異世界転移で指から唐揚げが出るようになった俺が唐揚げを作って食べるまで』

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897932535


本編では登場しなかった設定供養。

森の民は皆「自分の家」としての木を持ちますが、薬草師と彷徨う者は自分の木を持ちません。

森の民の中では、ちょっと特殊な役割の人たちです。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る