第85話 アウトラインから書く

 昨日の投稿、本当は今日、公開する予定だったのですが、予約し間違えてました。てへ。「毎週木曜日に更新する」決まりなので、今日も投稿することにしました。こういう自分で作った決まりごとって、反故にしても全く問題ないのでしょうが、破ると歯を磨き忘れたような気持ちの悪さがあります。人間とは習慣の生き物なのですね。いやいや、私が変なところで生真面目すぎるのかもしれませんが。


 本年完成させたい長編、プロットやキャラクターがだんだん固まってきました。『「物語」のつくり方入門 7つのレッスン』という本を使っていましたが、『アウトラインから書く小説再入門』をカクヨムの西さんに勧めていただいて、今はこの本を指南書として使っています。個人的には、とっても実用的ですご〜くいいです。


 いろいろとオススメポイントはありますが、私が意外と効果的だと思ったのは、「アイディアの段階では手書きすること」です。手を動かすことで脳が刺激されるとかなんとか。私も今までちょこちょこ活用してきた、珍しくもないメソッドですが、今回、煮詰まった局面でやってみたら、アイディアがたくさん出てきて、効果のほどにびっくりしました。


 それから、「自分が書きたい作品について、自分が知っていることを書き出してみる」のも役に立ちました。イマイチしっくりこない部分や、モヤっとした部分は放っておいて、わかっていることから穴埋めしていくうちに、どこで煮詰まってるのか明らかになりました。「自分が何が書きたいのか、全然わからない」と悩んでいたんですけど、「書きたい作品について、今の時点で知っていること」を書き出していくうちに、「こんな作品が書きたい」と意外とはっきり思っていたんだなぁという部分が結構ありました。


 聞いた話ですが、ある作家は、自分が好きな作品の冒頭を写経することで、自分バージョンの続きが思いつき、そのまま物語を書き終えたら、最初の模写した部分を自分のストーリーに修正するという手法を取るそうです。これはおもしろそうなので、いつか試してみたいなと思っています。


 物語が生まれる前の、いいアイディアがまだ思いつかない時、少し執筆をおやすみして、好きな本を読んだり映画を観たりして、インプットに専念する方法もありますし、そういう時期が必要なこともあるのだろうと思います。でも、「書けない」から「書く」にギアをシフトしたい時、とにかくなんでもいいから手を動かしてみるのが大事なのかな〜って今回思いました。楽しそう、おもしろそう、と思うことを、片っぱしから試してみるのもアリかなと思います。一つの方法がうまくいかなくても、次々いろいろ試してみれば、そのうち書けるようになる気がします。


 以前に試した『小説家になって億を稼ごう』のメソッドは、最初に全部キャラを作り込むんですけど、試した当時の私には合っていませんでした。今回は、あらすじありきでキャラを作っています。「こういう事件が起こったらおもしろいな」というアイディアに対して「なぜこんなことが起こったんだだろう」「主人公はどうリアクションしたんだろう」「なぜキャラBはそんな行動に出たんだろう」と「なぜ」をいろんなパターンで考えているうちに、キャラの性格や年齢や職業などが決まっていく感じです。逆に「こういうキャラだったらもっとおもしろいな」というアイディアが生まれたら、「だったらもっと派手なケンカになるかも」とか「一目散に逃げるかな」など、プロットも変えていきます。プロットとキャラを同時進行で作って行くのが、今の私には合っているみたいです。


 一字も書けてないんですけどね! プロット作り、むっちゃ楽しい〜。今回は、プロットもキャラもしっかり作り込んでから、第一稿を最後まで書いて、一話ずつ改稿しながら公開していこうかなと思っています。なので、公開できる日はまだまだ遠いです。やる気が最後まで持続しますように……。


追記:西さん(西フロイデさん)は、むちゃくちゃおもしろい小説を書かれるのですが、異世界モノが多いのです。私、異世界モノは基本読まないので、最初は西さんの創作論日記だけ読んでいました。創作論が非常に勉強になるので、小説のほうも気になって読んでみたら、こりゃすごい。今は「白魔女スーリとコミュ強王子 新米薬草医の迷惑な依頼人たち」というカクコン参加作品を連載されています。異世界アレルギーの私を夢中にさせたこの作品、秀逸なユーモア、魅力的なキャラ、ハラハラドキドキの展開にどんでん返し。エンタメの全てが詰まってオススメです。書き手としても勉強になるな〜と思いながら読んでいます。

https://kakuyomu.jp/works/16816700428659846871


西さんのエッセイで、『アウトラインから書く小説再入門』が出てくるエピソードはこちら。少し掘り下げた創作論のリンクもあってオススメです。

https://kakuyomu.jp/works/16816700429550872477/episodes/16816927859604347421

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