第4話 好みの文体

 文章を読むうえで、好みの文体ってありますよね?


 がんばらなくてもスッと入ってくる文体もあれば、ちょっと脳細胞にカツを入れないとわからない文体もあり。読みやすかったのに、けっきょくどういう意味なんだろう? と思う文体もあります。


 癒し系のほのぼの文体が読みたいときもあれば、パズルみたいな難しい文体に挑戦したいときもあり。そのときの気分や体調でも、好みの文体って変わりますよね。


 誰も聞いてないけど、私が好きなの作家さんのことを書いてもいいですか? いいってことにして進めます。


 若いころにうわーっと感激したのは、吉本ばななさん、江國香織さん、山田詠美さん、村上春樹さん。あー、年がバレる。そして、ミーハーなのがバレる。その当時、とても新しいな、オリジナルだな、と思いました。当時10代だった私なんかが、オリジナリティーなんてわかったのかはさておき、世間でもそう思われていたんじゃないかなと思います。


 こういう、「今まで読んだことない。新しい!」と思えて、かつ、わかりやすい文体が、今でも好みです。(私が文体の斬新さなど評価できるのかってのはさておき。)あんまり斬新すぎると、あまり性能のよくない私の脳が処理落ちしてしまうので、わかりやすいものばっかり読んでしまいます。


 今さらなんですけど、燃え殻さんの「ボクたちはみんな大人になれなかった」を最近読み終えまして。ストーリーもとてもよかったんですけど、特に文体が「今まで読んだことないな。すてきだな。」と感じました。


 で! こういうのって、好き好きですよね? 私、自分が好きなものは、世界中の人間が好きだと思い込んで、いろんな人に勧めてしまうんですけれども、「何がいいのかわからなかった」と言われたりして、衝撃を受けたことが数度あります。


 逆に、世間でとても評価されているけど、自分にはぜんぜん良さがわからない作品もありますよね? 例えば「世界の中心で愛を叫ぶ」は、当時、私にはまったく良さがわかりませんでした。(だーかーらー、年がバレるってばよ。)カクヨムを始めてから、プロのレベルの小説を書くのが、どれくらいすごいことか少しなりとも理解したので、今読んだら「好みではないけど、こんなのは自分じゃ絶対書けない」と思うくらいには、良さがわかるかもしれません。


 私がカクヨムでイチオシの作品はこちら。「『ファム・ファタール–宿命の女–』〜ドラゴンの巫女にして、運命の相手がエルフの血を引く男だった、普通の少女の奇跡〜」

https://kakuyomu.jp/works/1177354054934596031


 ミーハーなので人気作品いっときました。ストーリーももちろんおもしろいんですが、文体が、オリジナルだな、すてきだな、と思います。こういう、自分が好きな文体との出会いも、一期一会だなぁと感じます。


 自分の好みをつらつらと書いてしまって、だからなんなんだ、ていう話になりました。よかったら、文体が好きな作家さんなど、コメントしてくだされば喜びます。

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