第6話 新たな出会い

 借金取りを追い返してから1週間。あれからは何も無く最近は集会場でクエストを受注して生活費を稼いでした。日が川を照らしキラキラ光っている。ここは町から少し離れた森の中。街を流れる上流だ。俺とノアは集会場で受注したクエストに奮闘していた。

 

 川の浅瀬に行き、俺たちは奴を待った。そう。レッグヘアーフィッシュ! レッグヘアーフィッシュとは魚にすね毛が生えた足がついている魚のことで浅瀬では二足歩行で上流に登っていく。

 俺たちはレッグヘアーフィッシュを捕まえるのに必死だった。俺が下流で待ち伏せノアが上流でお手製の虫網の様な物を持って捕まえる。お手製無視網は俺がノアから没収した借金をして買ったブラジャーを網に使い後はその辺の枝で作った最高傑作。完成した時編みを見てアイツは泣きじゃぐっていたけど気にしない。


 「ノア!! そっちいたで!」

 「よっしゃぁぁぁぁぁあ! うりゃー! 」


 バシャーン!!


 「くっそー! 逃しちゃった! 」

 「まぁ、今のはしゃあないなぁ。今日はもう引き上げよか。腹減ったし飯でも食おうや」

 「そだなぁ! でも今日捕まえた分換金すると今日の一食分にしかならないぞ」

 「まじかぁ。ほな明日も来よか」


そう言って俺たちは集会場に向かった。

 ちなみにこの世界の通貨単位はバルと言う。レッグヘアーフィッシュ五匹で50バル。料理をできない俺たちは捕まえてクエスト報酬を貰い、たらふくその日の飯を食う。

 

 俺たちは集会場の受付で捕まえたレッグヘアーフィッシュを受付のお姉さんに渡した。


 「今回のクエスト報酬は、レッグヘアーフィッシュ五匹なので50バルになります」


 いつ見ても綺麗なお姉さんでいつもニコニコしている。パーティーメンバーはこの人がよか。


 金を受け取り食堂の席に着く。すると直ぐに食堂のおばちゃんが来てくれる。


 「いらっしゃい。何にしようかね」

 「俺、ラット照り焼き定食とアワアワイエロー」

 「私は、ジューシーレッグヘアーフィッシュバーガーとアワアワイエロー!」

 「はいよ」


 注文を受けおばちゃんは厨房に行き俺たちは飯を待つ。待っている間ノアと世間話をしていた。


 「パーティー組んだけど、ろくにクエスト受けずこんな事してるけどどないするん? 」

 「そうだなぁ…… あと最低一人雷斗以外の前衛が欲しいなぁ」

 「そっか。お前って確か魔法使えるんよな。見た事ないけど」

 「それはまた見したげる! 誰かいい人いないかなぁ」


そんな話をしていると受付の方で


 「ねぇねぇ、パーティー募集してるとこない? 」


そう聞こえ受け付けを見ると、下からスラ、キュッ、ボンで小顔の美女が受付の前に立っていた。俺は慌てて


 「おい! ノア! 見ろよ! 見ろよ! おい!! 聞いてんかコラ!! おい言うて…… 」


ノアが消えていた。視線を受付に戻すと美女の後ろに目をキラキラさせながらアイツがっ立っていた。


 「なぁ! お姉ちゃん! 私のパーティーに入らない? 二ヒヒ」

 「あら可愛いお嬢さん。ぜひ入れて欲しいなぁ。」

 

 おいおいまじかよ。あんな人がうちのパーティーに!?俺は期待を大にした。だが、ノアの一言に目が点になる。


 「分かった! じゃあ今から面接するぞ! 」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

異世界暮らしの暴走族 ケニー @keny90

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ