もしも、乙女ゲームがシナリオ通りじゃなかったら?

青井咲

第1話 やきもち

あそこで、笑い声がする。声のする方を向くと、自分の婚約者がこの前来た転校生と談笑していた。どうして、私とはそんな風に笑いかけながら話してくれないのに、私の中で黒い感情がこみあげてくる。

「アリア、サラーネさんでしたっけ?婚約者のいる殿方にあまり気安く話しかけない方がよろしいのではなくて?そんなに殿方に好かれたいのですか?」「殿下も身分が下のものも、対等に扱おうとするのはいいことですが、すこしは、ご自分で注意してください。」ああ、またやってしまった、どうしていつも素直じゃなくなってしまうのだろう。素直に、「焼いてしまうので、あまり他の女性と話さないでください」と言えればもう少し可愛げがあると思いますのに。また、殿下に嫌われてしまう。うう、、、。「ティアーネ、少し話がある。」?どうしたのだろう。いつもなら、言い過ぎだ、どうして君はもっと優しくなれないんだ。とか言われるのですけど。もしかして、婚約破棄を告げられてしまうのだろうか。

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もしも、乙女ゲームがシナリオ通りじゃなかったら? 青井咲 @rakky

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