第3話 僕は前に進む。

僕の目の前に広がっていた光景は天国ではなく、地獄のような光景だった...


「みんな…どうして…。」



目の前には学校のクラスメイトがいた。


腕が千切れた人もいれば、首から下がない人もいた。


だけど___


僕は何故か悲しくなかった。


涙も出なかった。


むしろ嬉しかったのかもしれない。


一先ず遺体安置所を後にした。



その日結局アロアは見つからなかった。


僕はどこかでアロアが生きてると信じて、

ヘブングラナ像に向かった。


ヘブングラナ像に向かってる途中に顔の痣が痛くなった。


(またこれか。日に日に痛くなるな。)


小さい時は痣があまり目立たない大きさだった。


なのに、鏡を見ると日に日に大きくなっていた。


今では顔の半分が痣になっている。


原因は未だにわからない。




そうこうしてるうちにヘブングラナ像の前に着いていた。



そこには軍の人だと思われる人が立っていた。


「あの…僕訓練兵に入りたいんですけど…」


軍の人がすごい怖い目で睨んできた。


「訓練兵に入ったら家には帰れないぞ。その覚悟があって来てるんだろうな。」


死ぬ覚悟はできていないけど、地獄に行く覚悟はできていた。


「はい!必ずオレオ…必ずこの国に貢献してみせます!」


「そうか。ならこの紙に名前と属性と住所を書け。」


僕は言われた通りに書いた。


その上の欄にはアロアの名前があった。


僕は慌てて軍の人に聞いた。


「すみません!このアロアって子は女の子ですか!?訓練兵に志願したんですか!?」


「ああ。この子は君くらいの女の子だ。

噂によると凄く優秀な子らしいからな。

君も負けんくらい気合い入れろ。」


僕はあロアが生きている事がすごく嬉しかった。


僕は訓練兵の寮に向かった。


そこにはアロアがいた。


「アロア!僕だよ!グランだよ!」


「グラン?」


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天国と書いて地獄と読む 本田みやび@11月23日始動 @ENBURI

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