第2話

さて、そんなある日のこと。深夜に私が小説の展開について悩んでいると何故か私の家に毎日来る楽観主義者に「外を散歩したらなにかいい案が浮かぶかもしれません」と提案された。無論私は断った。というのもここいらの夜道というのは、東京などの都会と違って真っ暗で人っ子一人いないのだ。その上虫が多いので着物の中に入ってきたときなどは筆舌につくしがたい。兎にも角にも、犯罪者と虫の花道である夜道は危険な目に会う可能性が高いのだ。なので私は、お松が一人で歩き感想を私に伝えれば良い。と提案したが「あなたが来なきゃ意味がありません」だそうだ。

一体この女は何を企んでいるのだ?そう思いながら結局外に出てしまった。

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人間不信 中下 @nakatayama

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