大好きでした

手紙

　僕は思いを、気持ちを伝えるのが下手だったのかもしれない。

　うまく伝わっていなかったのか、それとも伝わりすぎていたのかは分からないけれど、きっと前者だったのではないかと思います。

　君はもう僕の傍にはいないけれど、君に向けて手紙を書こうと思う。

　僕は君が大好きでした。

　今だって好きです。

　でも、君がもう好きじゃないというなら、僕と一緒にいたくないというのなら、ぼくはもう身を引こうと思う。

　君は泣いていたね。

　貴方は本当に私のことが好きなの？　と。

　あのとき僕はうまく返事ができなかった。

　だから今言うよ。

　好きに決まってる。

　君と一緒に行きたい場所もたくさんありました。

　もっと君の隣にいたかったです。

　ずっと君と一緒に生きていたかった。

　ねえ、僕はどこで間違ってしまったんだろう。

　間違いはもう取り返せない。

　だから、これだけは言わせてほしい。

　君は、幸せになってね。

　同じ内容の手紙を、他に5人分かいた。

　一気に彼女を失ってしまうとは、僕もやらかしたものだ。