虫歯とサンタと完璧少年

作者 一矢射的

38

14人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

良い子のところにくる赤い服のおじいさん、サンタクロース。悪い子のところには黒い服のサンタクロースがやってくる。石炭とか臓物とか、何かと物騒な伝説もある黒いサンタクロースですが、本作のサンタクロースは?それは本編でお確かめください。

もちろん大人になった元良い子()のみなさんも、悪い子だったみなさんも、少し気味が悪くて、でも……おっと、ネタバレするところだった。生き生きとした文章とストーリーをお楽しみあれ。

★★★ Excellent!!!

主人公の少年、パーフェクトボーイを自称するのは生意気盛りと言うのでしょうか。勝ち組になろうと子供ながらに必死さを感じると共に、早く大人になりたい早熟な子供心が見えるものです。
背伸びしているのですが、やっぱり子供なのです。虫歯に恐れを抱き、痛みを堪えてひた隠しにする姿は完璧でも綻びがある強がり。そんなところに子供らしい可愛さを覚えました。

そんな少年が通学途中にスクラップ工場で出会うのは、灰色のマフラーを靡かせる黒サンタ。
怪しい風貌から怪人かと疑いを覚えもしましたが、正義のヒーローにしては妙に影を感じて、善人なのか悪人なのか何とも言い難い。黒サンタは何者なのか、目的は何か、謎が深まります。そこが物語の魅力的なところの一つと言えるでしょう。

そして、この二人の出会いはいったい何を齎すのか。どんな騒動に発展するのか、少年の運命はどうなるのか。少年は何を見て、どう変化するか……。
それは本作品を拝読して、その目でお確かめください。作者様がとっておきのクリスマスプレゼントを用意してくれています。
大人も子供も楽しめる物語に是非とも惹き込まれて下さい。

★★★ Excellent!!!

読んでよかったと思える寓話なんです。

読みやすくてスラスラ先をすすめながら、途中でてくる黒服のおじさんが、スクラップ工場の上に立つ姿に感激します。ダークヒーローです。

クリスマスシーズンに、頭のいい少年とか、悪ガキとか、普通の子とか。

読んでますと、なぜか、ディッケンズの「クリスマスキャロル」の世界にさまよいこんだような気分になります。

読んでみてください。そして、できれば、小学生くらいのお子さんに読み聞かせてください、そんな思いを抱く作品なんです。