apexでいつもほぼハンマー、ダブハンダメ ージ出すがキルポが全く入らない件について

健全過ぎる紳士

第1話 apex!

俺の名前は響。まぁ、普通にどこにでもいる高校生だ。


オンラインゲームが好きで、最近は特にapexというバトロワゲーに夢中だ。今もまさにやってる最中だ。


apexは3人でパーティーを組み、広いマップの中で他のパーティーを倒しながら、順位を上げて、チャンピオンを目指すfpsゲームだ。


apexの良いところは他のバトロワとは違うスピード感があったり、個性的なキャラクター達の会話が面白かったりするところだ。基本無料だし。


それと、このゲームにはランクシステムが搭載されている。


他のプレイヤーより長く生き残ったり、キルを取ることでポイントが貰え、そのポイントを一定数得ることで、ランクが上がるシステムだ。


まぁ、俺が説明するよりやってもらった方が早いんだが。


「やったぁ!良く分かんないけどまた敵を倒した!」


こいつは、俺の幼馴染みの陽(ひな)。小さいころからこいつとは腐れ縁みたいなもので、今は同じ高校に通ってる。そして、同じゲームにハマって部活から帰った後はほぼ毎日ボイチャ繋いでapexやってる。


「やったぁ!キルポも~らいっ♪響君、今、蘇生するね!」


「おい、今の戦闘、俺アシストポイントすら入ってねーぞ。」


「え~でも、響君が突っ込んで二人ノックしたからアシスト入ると思うんだけどなぁ」


「“また”、これか…」


まぁ、自分で言うのはなんだが、俺はこのゲームを結構やりこんでいる。


一試合中に相手に与えたダメージが累計4000ダメージを越えると“ダブルハンマー”というバッジが貰えるのだが、俺はそれを全てのキャラで持っているし、新キャラが出たら1日でそのバッジを取るくらいにはこのゲームをやりこんでいる。


なのにだ。一向にランクが上がらない。


「“起こされた”か」


このゲームは、一旦敵の体力を削り、“ノックダウン”という状態にしなければならない。そのノックダウンした状態の敵にさらに100ダメージを与えることで初めて“キル”となる。


そして、ランクマではこの“キル”を取ることで初めてポイントとなる。


他にも“アシストポイント”というのがある。


例えば、俺が敵をノックダウンの状態に出来なかったとしても、俺がダメージを与えてから“7.5秒の間”に陽が敵を“ノックダウン”し、その敵に100ダメージを与え“キル”とした場合、陽には10ポイントの“キルポイント”が、俺には10ポイントの“アシストポイント”が入るようになっている。


ただし、ノックダウンした敵が他の敵チームの味方に蘇生された場合、その“アシストポイント”は消滅してしまう。


つまり、今何が起きたかというと、俺が敵に突っ込み、2ノックを取った。しかし、その後、3人目が俺をノックし、2人に蘇生をいれた。この時点で俺の“アシストポイント”は消えたワケだ。


そして、後ろから陽がスナイパーを使って体力の無い2人を速攻ノックさせ、三人目もそのままノック。


つまり、敵の部隊を全滅させ、陽はキルポを30貰い、俺は2人をノックさせたにも関わらず1ポイントも貰えなかったというワケだ。


「お前、マジでスナイパー強すぎ。」


「えへへ~私だってyouuubeでティーアエヌーさんの動画見て勉強してるもん!」


ティーアエヌーとは日本スナイパー一位の人でマジでこのゲームが上手い実況者の一人だ。


「いや、だからってスナイパーだけで爪痕持てる奴、多分、世界でお前くらいだぞ。」


ちなみに“爪痕”とは一試合中に敵を20人キルすることで得られるバッジだ。


ちなみに俺はそのバッジを一つも持っていない。しかし、彼女は全てのキャラでそれを持っている。


「いやいや、響君が敵の体力を削ってくれてるから~」


「いや、おかしいだろ。いや、何かが。まじで。」


「あ、響君!そこ敵いるよ!私スキャンかけるね!」


「任せろ!ポータル引くわ!……一人シールド割った!このまま詰める!2人ノック!いける!…………あっ!ごめん!虚空入れんかった!あと、一人なんだけど!やられた!」


「待って!スナイパー今当たんないよぉ!」


「あ、ライフラ蘇生入ってる!2人蘇生させてる!」


スナイパーの銃声がゲーム内に響く


「あ、野良がやってくれたみたい!」


「ナイスゥ!」


響が叫ぶ。同時に画面に“Champion”の文字が映る。


「はい、チャンピョーン!」


「響くん!ナイスだよ!」


「…………いや、冷静に考えたら、俺ポイント入って無いんだが?アシスト入って無いんだが?」


試合結果


順位、一位


試合時間 “9:00“


陽 敵に与えたダメージ、650 計5キル


響 敵に与えたダメージ、2500 計0キル


野良 敵に与えたダメージ、4500 計15キル


「やったぁ!キルポマックス~!」


陽がボイチャ越しに嬉しそうにする。


「いや、てか、野良強すぎだろ!raasさんか何かですか!フレンド送ろうかな!俺!」


「でも、響君も凄い強いよ~毎試合 毎試合2000ダメージ以上出してるし。」


「おかしいだろ。まじで色々納得いかないんだが。ダメージじゃなくて、お願いだからキルポかアシストをくれ!」


いつも、陽とapexをやるとこんな感じだ。

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