代償は高く、後悔は深い。
「メアは、珍しく帰省して、2週間は戻らない。」
俺はニコニコと笑って、ピザを4枚、サイドでポテトや炭酸を付けて注文し、30分しかさせて貰えないゲームの新作(メアに隠れて購入)を取り出して、本腰を入れてやりこもうとコントローラーを握って、遊んでいると
『ピンポーン。』
「早いな、、まぁ、近くだし、ここは安くて上手くて早いが売りだから、当たり前か。」
と嬉しさとこれから待つゲーム祭りに頭のいっぱいの俺はピザ屋だと信じて疑わず、ドアを開けると全身の血の気が引いた。そこにはガタガタと震えるピザ配達員と帰省した筈のメアが立っていた。
「嶺衣、、」
「は、はい。」
「これは何かな?。」
「ぴ、ピザです。」
「僕は別にピザとか食べても怒らないけど、どうして僕が帰省した途端に大量に頼むのかな?。」
「べ、別に理由なんてないよ、それよりもメアはどうしたの?。」
「帰省しようと思ったけど、このご時世だから中止にしたの。検査もして大丈夫だったけど、お母さんが無理して帰らなくて良いって言うから、辞めちゃった。」
「ふ、ふーん、そっか、、」
ジリジリと後ろに下がり、ゲームを隠そうと考えるとメアはさっさと代金を支払って、部屋に上がり、証拠を抑えた。
「嶺衣くん、、、、約束破ったね。」
それと同時に俺はその場から逃げ出して、家を出ると階段を掛け下りるが、素足で足をすべらせて頭部を強打して、動かなくなった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「嶺衣くん、また能力発動しちゃったね。」
「高校1年生から今度はスタートしちゃおうね。また、鬼ごっこできると思うと嬉しいよ。」
心肺停止した嶺衣の唇に唇を押し付けるとそのまま目をつぶった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「嘘だろ、、またこれからかよ。」
顔を抑えて、悲鳴を上げると自分しかいない教室目指して、足音がコツコツとやってくる。
「ヤバイ、ヤバイ、今のメアは逆鱗に触れた龍みたいに怒り狂ってる。あの、精神病院に連れていくとかそれ以上のことをやるに違いない。」
慌てて、ロッカーに隠れて息を殺すと高校生のメアが入ってくる。
「嶺衣、今出てきたら許してあげるよ。」
(嘘だ、絶対に酷いことする。甘い言葉に騙されるもんか。)
心はガタゴタと揺れながら、居なくなることを願っていると分かっていたようにロッカーの前に立って、ロッカーを開ける。
「ねぇねぇ、忘れてない?。僕、君の上位互換の力を持っているんだけど。」
「いっけね、忘れてた。」
と空気を変えたくて、やってみたがメアに引きずり出されて、そのまま、メアに連れていかれた。
逃げられない運命から逃げ切れ。 夜兎 @yatonkami88
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます