Third spring
=Now Loading=
スライムだからって油断しちゃいけないな。
こいつはとても危険なモンスターのようだ。
「この!」
僕はスライムを斬る。
そういえば、レベルって上がってないのか?
そう思い、ステータスを開く。
「ええと……」
「上がってる!」
前に見たときは三だったが、今は五だ。
それにしても、パラメーターとかの表記が何もない。
だから、強くなったとかが具体的にわからないな……。
この間、ツヨイイノシシと戦ったときに少し力が強くなっている気がした。
ヤドカリの攻撃も避けれたし、瞬発力も上がってる……はず。
たぶん……。
いや、それよりもまずはあいつらをどうするかだな……。
三体もいるんじゃ、多勢に無勢だ。
いっそ戦わないとかできたりしない?
こう……急いで取って帰ってくるとかさ……。
「ギャーギャー」
「グルルルル」
「ウキーキー」
げ!
こうなったら……。
「強行突破だ!」
「ギャーギャー!」
「クソ!」
僕の周りを鳥が飛び交う。
が、しょせん一匹飛んでるだけだ。
ちょっと痛いがこんなの無視して……。
いや、頭だけは守ろう。危ないから。
僕は頭を抱えて、突っ走る。
「ガウ!」
「よっ」
ふふん。
その攻撃はお見通しだぜ。
僕は横から来た犬の体当たりを華麗に避ける。
「当たらなければどうということはないってね」
「ウキー!」
「あ!」
かっこつけていたが、猿のことを忘れていた。
しかし、今回僕は走っていた。
奴も想定外だったのだろう、足を掴む力が弱い。
僕はなんとか態勢を立て直し、再び走り出す。
「見えた!」
あの光っている池が例の泉だろう。
……あ、でも、どうしよう。
こんなに追われてるのに、どうやって回収するの?
「えーい!」
僕は走っている勢いのまま泉に突っ込む。
いちいち止まって考えてたら、あいつらに襲われる。
バシャーン!
僕が飛び込んだ衝撃で大量の水が飛び散った。
そして、この泉が深くて助かった。
浅かったら、全身を底に打っていた。
そして、奴らもなぜか水の中までは追ってこないようだ。
岸で僕を見ている。
「……ブクブク」
前言撤回!
僕は泳げないから浅い方がよかった!
ましてや、鎧なんか着けてたら泳げる人でも沈んじゃうよ!
「ごぼごぼっ」
ああ、息ができない!
途中まではよかったと思うんだけどな……。
――――――――――――――――――――
「何がしたかったんだ?」
「知らないわよ」
「皆目見当もつかんわい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます