カカオ

 大きくて馬鹿な私の猫が、後ろ足で立ち上がった隙に、私は台の上に飛び乗った。

 それは、ここに乗った時のあなたの反応が面白いから。

 あなたが向こう側で何かを探している隙に、私は台の上を探す。

 台の上にはいつものように、ペラペラと音が鳴る、薄い布団みたいなあなたの玩具があって、丸い板の上に、ハートの形のあなたのおやつがある。

 それを転がしたら楽しそうだから転がしてやったら、あなたはいつものように、慌てて飛んでくるの。

「シンジャウヨ!」

 死にそうな声で、あなたが何かを叫んでいるけど、私はこれを食べたりはしないのに。ただ転がしただけ。嫌だ!私の嫌いな冷たいベッドの中に入れられたわ!何?あったかい水が上から流れてきたけど。

 あなたはお腹が空いた時みたいな声をだしながら、私の肉球に念入りにあったかい水をかけて、これは悪くない感じがするわ。

 あなたは前足で大事そうに私を挟んで嫌な風をかけてくる。いいわよ!もう自分でやるから。

 私を降ろして、あなたはハートのおやつを寒い家に隠したのを見たけど、こんな風になるなら、あのおやつを転がすのはやめてあげてもいいけど。

 あなたが毒を試していること、私は知ってるのに馬鹿ね。

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