第3話 140字三題噺:ガラス・蝉・札束
夏祭りの夜店に吊るされたアクリルの中、目線より高い地を這うセミに、千円札を握りしめた日を憶えている。7日に満たない命の値段としては明らかなぼったくりに、けれど今でも私はカバンに詰まった札束を握る。ガラスの向こう、点滴まみれで渾々と眠るキミを見つめつつ、命の日割りを数えている。
タン・ペン・シュー 七橋 @nanananananana
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。タン・ペン・シュー の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます