第1章

第1話 始まり

20xx年 12月20日 8時

「いっけね、遅刻しそうだ、、、母さん!パン走りながら食うから置いといて!!」

「はぁ、、、また遅刻すれすれなのね。わかったわー」

「はぁはぁ、、、あかん、遅刻する!」

「おにーちゃん行ってらっしゃい♪」

「おう、まりんもな」

俺には不思議な力がある。人に自慢できるほどでもないが 

5秒先の未来を見ることができる。

まぁ5秒って言っても全部の未来が見えるわけじゃねえ命の危機になったときだけの5秒だけ見れる。

ほら早速通学路だってのに見えてきた


~~

「はぁはぁもうすぐ学校だ、、」

キキー

あ、、危ない!避けきれない!

ドンッ、、、と鈍い音で自分の身体がぐちゃぐちゃになっていった

~~


「はぁーほらなぁ」

自分の身体がどうなるかまでご丁寧に教えてくれる未来予知さほんとこんな能力いらねーよ、、、

さて立ち止まらないとなっ

キキー

「ふぅ、、安心して学校行ける」

 






松枝高校 8時20分着

「おいーっす」

「あ、やっと来たおっせーぞ優」

「すまん。昨日ゲームやり込んでたら寝るの遅くなっちまった」

「お??お?お?ゲームじゃなくてエロいやつだろ!!」

「ちげーよバカてかそんな単語教室で口に出すなよ俺までそういう目で見られちまう」

「あ、赤城くんおはよ!」

「ん、新井かおはよ」

「今日は遅刻しなかったんだね!」

「あたりめーだろ?俺が遅刻するわけねーじゃん」

あ、そういえば新井に言いたいことあるんだっけ俺けどどうしよう、、、言いたくねえなぁ

「な、、なぁ、、」

「ん?どうしたの??」

おーい朝の会始めるぞー

先生の声にみんな席に座り始めてきた

これじゃあ言えねーな、、、

「ごめん、、放課後でいいか?」

「全然いいよ?また後でね!」

また言えなかった、簡単なはずなのにハンカチ借りたのを返すだけで1ヶ月もかけちまう

「さて終わりなんだけどな皆に少し話があるんだ。最近不審者が彷徨いてたり襲われている事件が多発しているからさ朝に言うのもなんだかお昼コンビニ行くやつは気をつけろよ」

はーい

不審者か、、まりんにも言わないとな最近夜遊び激しいからなぁ、


ジリリリリリリリ


「ん、なんだ」


〜〜

「や、、やめて、、殺さないで、、お願い、、何でもするから、、」

鮮やかな血しぶきと共に目の前でクラスの女子の首が飛んできた周りを見渡せば沢山の死体が見えた

~~


は、、、、嘘だろ、、、今のは、、、

不審者が侵入しました。ただいま正面玄関にいます生徒は教員の指示に従いただちに避難してください

「おい!お前ら聞いたか今の避難訓練と同じようにおはしも使って逃げろ先生は正面玄関の方へ行って

くる」


キャーーー!!!


「こ、、ここにも、、、いる、、うわぁぁ!」

「な、一人じゃないのか?!取り敢えず皆落ち着け!落ち着いて逃げろ!」

「あはははは楽しいなぁ人を殺すのはいい悲鳴をだしてくれる、、、うーん、、いい///あの方の言うとおりこの学校に候補がいるのかなぁ、」

「な、、なんだよあいつ、、、愉快犯なのか?他の奴らはだいぶ逃げたぞ、、俺も逃げないと、、」

「あ、、あああ、、あっあ、あ、、」

あれは、、、新井、、まさか恐怖で動けないんじゃ、、

「おい!新井大丈夫か!しっかりしろ!」

取り敢えず落ち着け、、、やつはおよそ5m先にいるそして俺は新井を助けながら逃げなければいけない、、誰か、、、もう一人いたら行けるのに、、

「はう、、、こ、、怖いよう、、、」

「おい!山城!」

「はっ!優ぅ、、俺どうしよう、、逃げ遅れちゃったよ、、」

「そんなこと見たらわかる、新井を運ぶのを手伝ってくれないか?奴は今端の教室にいるバレないように運べは間に合うはずだ」

「嘘だろ、、、置いていこうぜ、、、新井のことなんてよう、、、」

「うるさい!さっさとするぞ!」

「はうっ!わ、、わわわかったよ、」

「俺が合図したら行くぞ」

3

2

1

行くぞ!

俺の合図と共に1人を背負い2人は駆け出した

ちょうど奴が教室に入っていくのが見え成功したと思ったつかの間後ろで音がした。

振り向くとそこには山城であろう人間の下半身だけが残っていた。

「う、、、うああああああ!」

俺は目の前で友達が死んだショックと恐怖ですくみ動けなくなったその時ある男が寄ってきた

「ふーん、、、君が例の候補者なんだね、見た感じだととても弱そうだけど、、、力持ってるの??」

ち、力??何言ってるんだこいつは、、、ま、まさかあの未来を見ることが、、、

「答えろよ」

「も、、持ってねーよそんなの!持ってたら今頃お前を倒せるだろ、、」

「なるほどね~笑けどさぁ?僕には勝てないよ?けどいいや力ないなら用済みだ死ね」

そう言葉に言われた時だった教室が光に包まれた

そうすると目の前におっさんが立っていた

「あ~あせっかくの休みの日に悪魔と対峙なんてだるいなぁ、、坊主立てるか?」

このおっさんに会ったのが全ての始まりでもあったなんて今は思うわけがなかった。

「は、はい」

「よーし、、じゃあすぐ終わらせるから待っとけ」


天使術式テクニカ エンジェリカル





「あはははまさか天使側の人と戦えるなんて最高じゃないか!」




悪魔術式フォルムニカ ディアブロ






「まったく、悪魔の力で調子のんじゃねーよ」

フンッ!とおっさんがうで振りおろした。

「あれ?右腕無くなっちゃった笑くっそ~今日はもういいや!あんたがそいつを守るってことは候補の一人なんだねやっぱり」

「勝手にそう思っとけガキ」

バイバイ~と陽気な声でアイツは消えていった。すると安心からか力が抜けてしまった。

「さて、大丈夫か?坊主ここにいちゃ少しばかり不味いんでなちょっと来てくれねーか?」

正直行く気にはならなかったがここまで来たらおっさんの言うことを聞くしかなかった。

「あの、、、新井は、、」

「そいつも連れて行くぞ。さ、俺に触りな」

ん、、なんだここアパート?うーん取り敢えずおっさんのアパートか。

「お?そうだぞ俺の家さ」

ん!?俺のこころを読んだ、、、?

「読んでるぞ」

「なんでだ!?化物か?」

「おいおい、人を化物扱いすんじゃねえあのガキと同じになっちまう」

「そ、そういや、、、聞きたいことが沢山あるんだよ!!」

「そんなに興奮すんな坊主一個一個順におって説明して行くぞ。俺の名は中島大輔だ別名ウリエル」

「う、、ウリエル?ウリエルってあの天使の?」

「ああ、七大天使の一人ウリエルだ。人間界に来る時は中島大輔を使っている」

「じゃあ、、あいつも天使?なのか?」

「なわけねーだろあいつは悪魔だよ。よりにもよって悪魔の序列No.2バエルと対峙すると思わんかったがな」

「バエル、、、ソロモン王が封印したっていう、、あのソロモン72柱のバエルか!?」

「そうさ天使にも悪魔にも階級がある。まずヒエラルキーを作るだろ?そしてヒエラルキーに3本の線を引く1番上のとこが七大天使やソロモン72柱達

2番目に来るのが俗に言う中級悪魔みたいなもんだ天使で言ったらまぁある程度名があるやつは2番目にくるな最後のとこには低級悪魔や見習い天使が入ってくる。ざっとこんなもんだ」

「いきなり過ぎて何がなんだかわかんねぇよ、、そもそもあんたは何でこっちに来たんだよ」

「それを聞くってことはしばらく家族や友とは関わることも出来ないどころか死ぬ可能性もあるぞ」

「は!?なんだよそれ、、、」

「もし知りたいなら、明日また俺の家に来いどうするかは自分次第だからな。話は終わったんだ帰れ」


ここから地獄が始まるなんて思いもしなかったあのとき自分から聞きに行かなければよかったと今でも後悔している。

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ガランド @bero1204

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