『小さなお話し』 その259……『道場破り』 その2

やましん(テンパー)

『道場破り』 その2


弟子


 『たたたた、たいへんですう〰️〰️〰️〰️。また、あの、道場破りが来ましたあ。今日は、スーツ、着てます。』



師匠


 『ほほほほほ。殊勝なことよ。ど〰️〰️れ。』




道場破り


 『本日は、どのような、ご質問にも、お答えいたします。』




師匠


 『面白い。では、そなたが、恨みに思う人間はいるか?』



道場破り


 『そらまあ、いますよ。たくさん。』



師匠


 『ならば、いま、三人だけ、復讐できるとしたら、どういうふうに、やるか?』




道場破り


 『ぐははは、ひゃひゃひゃ。まず、ひとりめ、一日中、身体中がかゆくて、しかたがないように、してやる。』



師匠


 『そら、なかなか、恐ろしいな。で?』




道場破り


 『つぎに、まいばん、夢の中で、あしのうらを、ひたすら、こちょこちょ、してやるのだ。まいばん、まいばん、いつまでも。』




師匠


 『む、それも、たまらんな。で?』




道場破り


 『さいごは、さらに、残酷だ。頭のなかで、24時間、365日、ベートーベンさんの第5交響曲を、鳴らし続けてやるのだあ❗』




師匠


 『ほほほほほ。よかろう。弟子にしてつかわす。まず、廊下フキから。』



道場破り


 『あ、いや、弟子にはならない。あんたは、恨まれるひとりだ。また、来るぜ。』




・・・・・・・・・・・・・・・・・・



弟子A


 『お師匠さま、えらく、悩んでるな。』




弟子B


 『どこで、恨みを売ったか、思い出さないらしい。身体中かゆいとか。』




……………………………  😞🌀 

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