減衰
氷の彫刻が遠くに見える。私が彫ったものだ(本当に?)、私が遠くに彫ったものだ。手を伸ばしても決して届かない場所に、「溝に」……、彫ったものだ。それで、今それが私の手の中にあるが……彫刻だが……何か、緑か?紫か……物が音を出さずに黙々と光だけをきらびやかにしている光景は妙、ずっと眺めていてしまうことは誰でも知っているのだ、いや、これは、いやあ、光の差し込み方がおかしいんじゃないか、どうしてこんな色に、誰か絵の具溶かした水の残り両手振りまき歩いたか……?
それで、氷の柱の地面に落ちた一欠片、これに僕が目をやってみると……僕の目が映っていたんだが、ああ、その目はちょうど緑と紫、俺の目からその緑とか紫の光が出ていたのか、知らなかったんだよ……。と肩がだらりとして、しかし両の手は氷柱に長く留まっていたから、張り付き少し、赤くなった。皮膚がちぎれていて、柱に残っていて、血の赤だ……これも俺の目から流れ出ることになるのか……?
リフレクション01 水面 @WaterSurface
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