第3話もう合コンはいいんじゃね。

 男モアイ今度こそ今度こそ女性をこの手に収めてみせる。

「お前ら今日は作戦Gを発令する」

 作戦Gとは

 必ず席替えする最後に相手の女性にLINEを聞き出すと言う究極手段なのだ。

 俺と正道は親指を立て了解のサインをとった。

「それじゃ行くぞ決戦の地に」


《ガラガラ》

 と扉が開き女の子が入ってきた。

「いらっしゃーい」

 正道さん俺達店員じゃないんだから。

 入ってきた面子を見ると皆さんガタイが素晴らしくいい。

 相撲の選手かな。

「おい崇どうなってんだよ?」

 崇は俺の肩に手を置いた。

「言ったろ。見合った人を連れて来たって」

「これじゃあ合コンじゃなくて、どこかの相撲部屋でとるチャンコ鍋パーティーだぞ」

「ガタガタ抜かさず早くチャンコ鍋…じゃなかった早く合コンやるぞ」

 こうして俺達の合コンが始まった。


「席替えを開催します」

 崇の一言で俺と正道は完全に嫌な顔をした。

 俺達は各々席に着いた。


「こ…こんばんは」

 今日も俺は女性に対しての緊張は絶好調男だ。

 絶好調男と言うとどこかの野球監督を思いだす。

「こんばんは」

 やばい。

 この今までにない好感触。

 今日の合コンはもらっただろう。

 まぁ俺にその気があればの話しだがな。

「どこから来たんですか?」

 おいおい嘘だろ。

 今までに女性の方から話しかけられた事何て今までに一度もないぞ。

「に…日本から」

 やっちまったー。

 盛大なボケかましちゃった。

「おいらも日本からです」

 自分の事呼ぶ時ちょっとクセあるけど、いい子だよ。

 この子絶対いい子だよ。

「何かスポーツでもやってるんですか?」

「ちょっと相撲を」

 相撲かよ。

 本当にやってたのかよ。

 見た目通り過ぎるだろ。

「何かやってたんですか?」

 よくぞ聞いてくれたな。

 俺は剣道部で中々の所まで行ったんだよ。

「け…剣山部を」

 間違えたー。

 痛ーよ。

 何だよ剣山部って。

「凄そうな部活ですね」

 いい子だよ。

 この子完全にいい子だよ。

「け…剣道部です。間違えました」

「どうりで細身ながら筋肉がありそうな身体ですね」

 その後筋肉の話しで何故だが盛り上がり席替えの時間が近付いて来た。

「連絡先とかって交換してもいいですか?」

「ごめんなさい」

「え」

「彼氏いますので」

 何で来たんだよ。

 何でいるんだよ。

「それじゃあ交換出来ませんね」

 何で俺が気を遣わないといけないんだよ。

 次だ。

 次行くぞ。

『それでは今回の合コンは終わりにします』

 えー終わりかよ。

 周りを見たらみんな最初の人に捕まってか全員同じ場所にいた。


 俺達はこの後作戦Zを結構することを考えた。




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