第2話 セイミア・エーテル②

まだ王女室に居るセイミア・エーテルとアラガッタ・ベリィナは

どうするのでしょうか?


「王妃様の事をどうにかしろって言うけどさ、

どうすればいいんだよ」

「そんなのはベリィナ自身で考えなさいよ」

「何だよ、その上から目線は」

「それとも私の助けがないと何も出来ないの? 魔神は」

「そんな事はないが……」

「宜しくお願いね」

アラガッタ・ベリィナは王女室から姿を消すと何処かへと行くのです。


「私は一眠りしようかな」

セイミア・エーテルは赤い色のベッドまで行くとベッドに寝転がって

瞼を閉じて眠るのでした。


アラガッタ・ベリィナは透視魔法で今、王妃様のお部屋へ向かっているのですけど、

城内には何人かの兵士が巡回しているのですが、アラガッタ・ベリィナからすると

兵士が弱く見えるのでしょう。


『こんな国を滅ぼしても楽しいのかな』

それよりも一刻も早くアラガッタ・ベリィナは王妃様を何とかして

終わらせて一休みしたい所です。


そんなアラガッタ・ベリィナは王妃様のお部屋に辿り着くと

王妃様のお部屋の扉の所には二人の兵士が立っているのです。


恐らくこれは見張り役なのかなって思っているアラガッタ・ベリィナでした。


『さてどうしようかな、騒ぎを起こすと良くないし、

ここは一思いにやるしかないね』


アラガッタ・ベリィナは二人の兵士に歩み寄ると側まで行ったら、

ベリィナは鋭い爪で兵士の首に傷を負わせて気絶させるのです。


そして、ベリィナは扉を音を立てながら開けると王妃様が

椅子に腰をかけて座っているのです。


アラガッタ・ベリィナは透視魔法を解除すると同時に王妃様が腰をあげて

椅子から立ち上がるとこう言うのです。


「誰ですか? ここは王妃のお部屋ですよ」

「王妃様、初めまして、アラガッタ・ベリィナと申します」

「アラガッタ・ベリィナ? 聞いた事がないお名前ですね」

「そりゃあそうでしょうね、私は魔神だからねっ」

「その魔神がどうしてここに?」

「セイミア・エーテルから貴方をどうにかしろって言われているので」

「王女の差し金ですか」

「そういう事かな」

「私の事をどうするつもりですか?」

「どうするって全く考えていないよ」

「腑抜けた魔神なのですね」

アラガッタ・ベリィナは王妃様が近くに居るのに、

何とかしようとも考えていないのです。


何故、すぐにでも実行に移さないのか?

アラガッタ・ベリィナは何かを考えているのでしょう。


「何もしないのなら出て行ってくれませんか?」

「そうもいかないのね、どうしようかな」

「まさか私に怖気づいているの?」

「王妃様ってそんな事を言うのね」

アラガッタ・ベリィナは頭の中で真剣に考えているのですが、

特に何も浮かばないのです。

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悪役王女~秘密は毒牙で暗躍する王女様~ 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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