悪役王女~秘密は毒牙で暗躍する王女様~

一ノ瀬 彩音

第1話 セイミア・エーテル①

ライザンゴーライ国では今、まさに新しい王女が生誕しようとしているのです。


新しい王女の名はセイミア・エーテルで年齢19歳です。


19歳という若さで王女というのは本当に素晴らしい事で本当に凄い事ではありますが、

実際はどうなのでしょうか?

セイミアはショッテルという村の出身で単なる平民が何故、王女になれたのか?

セイミア・エーテルが王女になれたのには理由があるのです。


その理由とはライザンゴーライ国の王様に媚をうっているからですが、

その媚のうりかたも厭らしいのです。


夜になるとセイミアが王様が居る王様のお部屋を尋ねていると

王様のお部屋ではどんな事が起こっているのか?

ベッドで二人は愛し合っているのです。


愛し合う事で王様も満足しているのですから、

セイミアの願いを聞き入れて王女にしたという事です。


これがセイミア・エーテルが王女になったカラクリです。


王女となったセイミア・エーテルはどういった国にしていくのでしょうか?


ライザンゴーライ国にいる民はセイミア・エーテルが王女になった事で

より良い国になるのではなくて悪い国になると思っているのです。


果たして、実際の所はどうなのでしょうか?

セイミアが王女室でのんびりゆったりとしていると王女室の扉が音を立てながら

開いて、そこには王妃様が居るのです。


それに気付いたセイミアが王妃様の側まで行くと

「ごきげんよう、王妃様」

とご挨拶すると王妃様はセイミアの事を睨みつけながら

「平民ふぜいがどうやって王女になったかは知りませんが、

私は貴方の事を認めませんよ」

「別に貴方から認めてもらう必要はないです」

「生意気な女ね」

「私が生意気ですか?」

「生意気じゃない」

「では貴方に良い事を教えてあげますね」

「何?」

「王様は私の味方であって貴方の味方ではありません」

「それってどういう事よ」

「ご自身で考えたらいかがですか?」

「本当に生意気な女ね」

王妃様は苛立ちを隠せないまま、王女室から出て行くのです。


「本当に馬鹿な王妃様ね、そう思いませんか? 王様」

王様は王女室にいるのですが、王様は虚ろな目で可笑しな状況なのです。


「貴方はもう私のモノなの、誰にも渡しません」

「…………」

「ごめんなさい、もうお話出来る状態じゃないのね」

「それにしてもあれだけ愛しただけで本当に

心が壊れるなんて」

「さてとライザンゴーライ国を私のモノにする為に、

行動を起こすしかないわね」

「出て来なさいよ、居るんでしょ」

そう言いますと何処からか誰かが出てくるのです。


「呼んだ?」

「呼んだわよ」

「で、何か用なの?」

「王様はもう終わっているの」

「それでどうするの?」

「次は王妃様ね」

「成程ね」

「貴方の出番よ」

「面倒な事をさせやがって」

「別にいいじゃない、お願いよ」

「まあ、契約しているからね、約束は守りますよ」

セイミアとお話している女性はアラガッタ・ベリィナ。


アラガッタ・ベリィナは魔神なのですが、

魔神なのに、セイミアと契約しているのです。


どうして契約しているのか?

契約している理由はショッテルという村にセイミアがまだいるときに、

セイミアとアラガッタ・ベリィナが偶然にも鉢合わせて

魔神であるアラガッタ・ベリィナの事を目撃したのですから、

本来なら殺されるのです。


しかし、セイミアが何度も懇願すると条件付きで契約する事になるのでした。


契約内容は1つの国を滅ぼす事です。


セイミアもそれで納得すると魔神アラガッタ・ベリィナと契約する事となるのです。


「あんたも本当に悪い女だな」

「そうね、でも、魔神と契約しているんだし、しっかりと契約内容を

果たさないといけないの」

「それもそうだけど、契約が達成したら殺すからな」

「そんな事が果たして出来るかな?」

「どういう事」

「私にはまだ貴方が知らない事があるのよ」

「言っている事がよくわからないね」

「いずれわかる時がくるわ」

「楽しみにしておくね」

セイミア・エーテルがどんな事を考えているのか?

セイミア・エーテルは何者なのか?

『魔神アラガッタ・ベリィナの力を必ず私のモノにして

ライザンゴーライ国だけじゃなくて他の国も滅ぼして

私が創生神となるのよ』

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