第11話 危険なデート
大崎さんから映画のチケットが手に入ったと言われ、瀏介には行った方が良い様子で言われたけど連絡する事なく、そのままにしていたらバイト先に迎えに来られてて行くしかなく出掛ける事にした。
私の気付かないうちに彼、大崎さんは計画的に行動を起こしていたに違いないと思われる。
私はトイレに行くと言い、瀏介に状況を報告した。
まっすぐ帰れないだろうと言われ私は身の危険を感じた。
トイレから出ると、案の定、もう少し時間を作ってもらうように言われ大崎さんは車を走らせ、ドライブをする。
しばらくして辺りは薄暗くなり、気付けば既に暗くなっていた。
大崎さんは、車を脇に止めた。
「あの…大崎さん?どうかし……」
キスされたかと思うと車のシートを倒され両手を押えつけられた。
「や、やだ、離…」
「ごめんね~晶ちゃん。どうしても君との時間欲しくてさぁ~デート決行させてもらったよ。連絡待ってたけど全然くれないから」
「………………」
気付けば私の洋服ははたけて、大崎さんの手が私の下に伸びていた。
ビクッ
「や、辞め……」
キスで唇を塞がれ、私の体を大きい手が探られる。
唇が離れ、身動きが取れないくらい押えつけられ至近距離にある大崎さんの顔。
「彼氏いる雰囲気だったし、初めてじゃないみたいだし、一気に済ませようかな?」
「や、やだ…辞めて…」
「俺を彼氏だと思って相手してよ。晶ちゃん」
次の瞬間、私の身体に熱が貫き私は涙がこぼれた。
「………………」
その後の事は全く覚えていない。
車から降りて、夜道をトボトボ帰っていた。
私の携帯が鳴り、
着信画面も確認せず電話に出た。
「はい…」
「もしもし晶?大丈夫か?」
「…誰…?」
「晶っ!馬鹿、俺だ!瀏介だ!何があったんだ?しっかりしろ!」
「……りゅう…す…け……?」
私は涙が溢れた。
「お前、今、何処にいるんだよ」
「…分かんない…気付いたら……車から降りてて…暗い夜道歩いてて………」
「一人なのか?」
「うん……」
「何か目印なるのは?」
私はぼんやりと辺りを見渡す。
「何も…ない…電話は……繋がってんのに……違う世界に迷いこんだみたい……瀏介に……会いたいよ……会って抱きしめてほしいよ……」
「晶……」
「でも……ごめんね…瀏介……私……」
「えっ?どうして謝るんだよ」
「…私…瀏介の彼女……失格だから……」
「えっ?」
その時だ。
「晶ちゃん!」
ビクッ
誰かが私の名前を呼んだ。
電話口から聞こえる声があった。
俺の中で不安が過った。
「……十…哉…さん……」
名前を聞いて一瞬、安心はした。
「こんな時間に、こんな所で何してんの!?」
私は涙が溢れた。
「取り合えず車に乗って!」
私を車に移動させる中
「電話…誰?」
「…大屋…さん……」
「代わって」
私は十哉さんに携帯を渡す。
「もしもし、十哉です。ここは……街から随分と離れていて……はい…分かりました。晶ちゃん送ります」
「………………」
「アパート帰ろう!」
私は頷くのに精一杯だった。
「瀏介さん……すっごい心配してたよ」
「……そう……です…よね……」
「………………」
だけど瀏介以外の人と関係持った事は裏切り行為だ。
私は瀏介を傷付ける事になる。
自分の力のなさに悔しくて仕方がなかった。
私は涙が溢れた。
「晶ちゃん?」
「……私…最低だ……瀏介の事……」
「晶ちゃん!君は悪くないから!瀏介さん……分かってくれるから自分を責めないで!」
「だって…瀏介以外の人と関係持ったんだよ!裏切り行為だよ……瀏介は……」
車が脇に止まる。
グイッと抱き寄せられ、抱きしめられた。
抱きしめた体を離し私の両頬を優しく包み込むようにする十哉さん。
「晶ちゃんは、何も悪くないから…君は裏切ってなんかいないから!瀏介さん、凄く心配してたって事は……晶ちゃんに何かあったから……違う?」
「………………」
「君は恐い思いしていたんだよ。あんな所を一人で暗い夜道歩いていたんだから!瀏介さん……分かってくれるから自分に自信持って」
「………………」
気付けば泣き疲れて眠っていた。
「晶は?」
「泣き疲れて眠ってます」
「そうか…」
俺は、十哉に状況を話した。
「そうだったんですね。俺、地方に撮影行ってたその帰りで…車の窓から晶ちゃんが街から逆に歩いてるの見掛けて」
「逆?」
「様子おかしかったしすぐにUターンして…」
「ちなみに晶は何処に?」
「隣町だけど、町外れで、もし俺が通らなければ下手すれば山の方に向かっていたと思います。車通りも少ないし……」
ふと私は目が覚めた。
「晶?」
「晶ちゃん?」
私は車から降りた。
「……瀏介……ごめん……私…」
抱きしめられた。
「晶ちゃん、瀏介さんには軽く話しておいたから」
「えっ?」
「瀏介さんは晶ちゃんの事が大好きだから安心して全て委ねて良いと思うよ」
十哉さんに、頭をポンとされた。
「晶ちゃんは悪くない。君はとても傷付いているんだよ。大好きな彼氏に沢山甘えなさい!」
「十哉さん……はい…ありがとうございます…」
私達は別れ、私は瀏介の部屋に行った。
「取り合えずシャワー浴びな」
「えっ?」
「洋服出しとくから」
「えっ?でも……」
「でもじゃねーの!隣の部屋挟んで隣だけど、その移動時間を二人の時間に変える」
キスをされ深いキスをされた。
「アイツに何されたんだ?」
「………………」
「まあ、後で聞くから全て話して欲しい」
「瀏介……」
「良いな?」
「……うん……」
「お前が傷付いた分、それ以上にお前を愛してやるから。十哉が言った様に俺に全て委ねろ!お前は俺の大事な彼女だから」
「瀏介……うん……」
再びキスをされ深いキスをし私はシャワーを浴びる事にした。
シャワーを浴び瀏介に話をした。
瀏介はキスをし、両頬を優しく包み込むように触れ、再びキスをされ深いキスを何度も繰り返す。
オデコ同士をくっつける。
「…晶は……裏切ったんじゃない…」
そして抱きしめる瀏介。
「例えアイツと関係持ったとしてもお前は俺の大事な女なんだよ…お前から求めた訳じゃないんだから…晶…俺にどうして欲しい?」
「…瀏介と1つになりたい…」
「うん……」
「私の身体を瀏介で満たして欲しい……でないと私…今は瀏介だけの彼女じゃ…んっ!」
ドサッと倒れる私達。
「さっきの事は忘れろ!」
「瀏介……」
「何も出来なかった自分に腹立って仕方がなかった!好きな女守れねーのかって……自分を責めた」
「……瀏介……」
キスをし進めていく瀏介。
だけど私の身体は、さっきの事があってか強張り身体に力が入る。
「晶…大丈夫…俺に全て委ねな。ゆっくりで良いから…俺、頑張るから」
「…瀏介……うん……」
お互いの顔をしっかり確認するようにし自分に言い聞かせ身体を重ねた。
「晶…お前が気が済むまで、俺頑張るから」
私達は何度も何度も身体を重ねた。
そして、ふと目を覚ます。
私の隣でスヤスヤ眠っている瀏介の姿。
私は瀏介の胸に顔を埋めた。
「晶…?」
「…ごめん…起こした?」
「うん……大丈夫」
オデコにキスをする瀏介。
再び眠り始める瀏介。
≪と言っておきながら眠ってるし≫
私は向きを変え布団から出ようとした。
グイッと背後から抱きしめられた。
「駄目」
ドキン
甘えた声で言う瀏介
それとも寝起きだから?
≪か、可愛い♪≫
「トイレに行くなら離してあげるけど違うなら行かせない」
「……!!」
≪や、ヤバイ……この瀏介反則≫
今迄見た事のない瀏介に戸惑う。
更にぎゅうっとする瀏介。
「晶…今日バイトは?」
「バイトの前にちょっと学校に行かなきゃいけないの」
「ええー、土曜日じゃーん」
「だって仕方…」
グイッと振り向かせるとキスをされた。
唇が離れ、再びキスをする瀏介。
更に深いキスをされた。
「送る」
「えっ?」
「まだ時間あるんだろ?」
「うん」
「送るから起こして」
「うん……分かった」
それから、大崎さんは夜逃げ同然、すぐに引っ越しをした。
そして瀏介は、送迎するようになり心配性になったのは言うまでもない
KA・GE・TSU (仮タイトル) ハル @haru4649
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