第4話 強引な藤原さん

「ダメです!私が取るんです!」



僕は「なんで引き下がってくれないんだよー」と叫んでいた。

やっぱり女神さんともなると、その性格から、人助けをしないと気が済まないのだろうか?なんちゃって。

ただただ藤原さんがとても優しいのだろう。

でもなぁ。藤原さんに触られたら、照れが限界突破して気絶しちゃいそうだし…


「ほ、本当に大丈夫です。じ、自分でできます!」



「いいえ。私は諦めませんよ。」



「僕なんかに構わなくて大丈夫ですよ。」



構うのですよ…」



「え、今なんて?」



「いいえ、なんでもありません。

そんなことより、目が心配です。取りますよ。」




そう言って強引にコンタクトを取ろうと、目に手を入れて来た。



「いたタタタタ」



つい叫んでしまう僕。



「すみません。痛かったですか?

もう少し丁寧にします。本当にすいません。」



「ぜ、全然大丈夫です。少し痛かっただけです。そんなに謝らなくて大丈夫ですよ。」



とっても丁寧に謝ってくるので、こっちが悪いことをした気分になる。



「はい!取れましたよ!」



なんだかんだありながら、結局取ってもらうことになってしまった。

とっても嬉しそうにコンタクトを渡してくれる。

笑顔はまさに太陽のように輝いている。

眩しくて目が焼けてしまいそうだ。



「あ、ありがとううございます」



「いえいえ、困った時はいつでも言ってくださいね!!」



そう言って友達の元へ戻っていく藤原さん。



「い、今」



確かに「靖太くん」って。

そんなすぐ名前呼びしていいの!?

僕のことが好きなのかと勘違いしてしまうじゃないか。

やっぱり女神さんはすごいなぁ。



そんな大きな事件があった今日も改めて思う。



主人公は難聴なのかな?

実際に何を言ってるかわかんない時なんてあるはずがないのに!


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モブが嫌いな僕は生粋のモブだ 峰ユエ @shiningstarfire

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