第3話 学園の女神さん

「渡辺くん、大丈夫?

とってあげよっか?」



そう言って声をかけてくれたのはまさに女神。

顔が神!スタイルが神!声が神!

そんな完璧美少女でこの学園の女神こと、藤原楓さんだった。



彼女は本当に完璧美少女だ。

まず目につくのは、その綺麗な銀髪。

神の傑作とでも言おうか、光が反射するほど綺麗だ。

そしてそのスタイル。

どことは言わないが、出るところは出て、へこむところはひっこんでいる。

まさにパーフェクトボディだ。

さらにその声。

美しいトーンで耳によく残る。


そんな藤原さんが僕になんのようなんだ?



「ふ、ふ、ふ、ふ、藤原さん!?」



盛大にキョドッてしまった。

まぁ、これはインキャモブの宿命だろ。



「渡辺くん。コンタクトが、取れないんでしょ?

私もそういう時があったから。取ってあげるよ。」



おかしい。

なぜ学園の女神である、藤原さんが僕なんかのことを気にしてくれるんだ?

まさか…

メガネを取ったからか?ってそんなわけないよな。

そんな、僕が嫌いなモブ主人公みたいなことになるはずがないもんな。


やっぱり藤原さんは性格も女神なんだな。

うん、そうだ。藤原さんが優しいからこんな僕に声をかけてくれるんだ。

あぁ。涙が出てきそう。


でもどうしよう。

僕が藤原さんと関わったことは今までない。

今年同じクラスに初めてなったため関わる機会がなかったのだ。

藤原さんに僕の体を触らせるなんて、そんなことはできない。


提案は嬉しいが断るしかないか…



「大丈夫です。自分でできると思います。」



「ダメです!私が取ってあげます!」



なんで引き下がってくれないんだぁぁぁ

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