File37:Su-30SM

 Su-30MKI/MKMを国内向けに改修した機体。カナード翼と推力偏向ノズル(上下可動のみ)が搭載され、機動性が向上した。アビオニクスも更新された。また、マルチロール化され、爆撃任務も可能となった。この際に本機の武装制御システムは旧型兵装との互換性がなくなってしまった。そのため、汎用性は低くなっている。


「敵機接近。数5。Su-30だ。」


 作戦指揮所からの通信が入る。F-15S/MTDは迎撃態勢を取る。Su-30が編隊を組んで飛来する。中央の機体は両翼端がオレンジに塗られていた。オレンジは実験機によく使用されるカラーリングだ。データリンクで機体データが送られてきた。オレンジの機体はSu-30SM、残りの機体はSu-30M2だ。双方が交戦を始める。F-15が機動力を活かして編隊の上を取る。ロックオンしたところでマシンガンを撃った。Su-30は各機散開しながら弾丸を避けた。F-15はスプリットSで降下し、Su-30SMの背後を取る。そのまま追いかけてロックオンする。Su-30SMはクルビットをし、手に持っているショットガンでF-15を撃破した。ショットガンはその弾丸の拡散する特性から機動力が高い戦闘機に対して絶大な効果を発揮する。さらに集弾率を調節することによって一点に弾丸を集中させることが出来る。

 F-15がSu-30SMに向けてミサイルを発射する。Su-30SMは推力偏向ノズルを動かしてミサイルを回避した。そしてショットガンを撃った。決定打にはならなかったが、F-15を被弾させることが出来た。Su-30M2がミサイルを発射したF-15の背後を取る。F-15はロックオンさせないように機体を左右に動かす。しかし被弾している影響で機動力が落ちている。Su-30M2がロックオンし、ミサイルを発射する。F-15は対応する間もなくミサイルの餌食となった。Su-30M2はマシンガンを構えてF-15を狙う。F-15はマニューバでSu-30M2へ接近する。F-15がブレードを引き抜きSu-30に格闘戦を仕掛ける。Su-30はF-15から距離を取った。そしてマシンガン下部にマウントされているグレネードランチャーで真正面から近づいてくるF-15を葬った。

 F-15がSu-30M2に向けてミサイルを撃った。Su-30M2はフレアを放出してミサイルを回避する。別のSu-30M2がF-15の背後を取り、マシンガンで撃墜した。最後のF-15にSu-30SMが喰らいつく。F-15の動きを観察する。F-15のコクピットにロックオンアラートが鳴り響く。Su-30SMはショットガンのチョークを操作し、弾が一点に集まるようにさせる。F-15がハイGターンで上昇する。その瞬間、Su-30SMはショットガンを発射しF-15を撃墜した。


「これより帰投する。」

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