File24:F-14D

過去にアメリカで運用された艦上戦闘機。D型はそのうちの最終生産型、改修型である。改修内容は、主にハードウェアの改修であり、それまでのアナログによる情報提供を液晶による方式に変更したり、電子戦能力が底上げされたりしている。新規製造された個体はF-14D、既存の個体を改修したものはF-14D(R)と呼ばれる。もともとは全ての個体をD型へ改修する予定であったが、冷戦の終結、より安価で運用のしやすいF/A-18の登場により、改修された個体は少なく、新規製造された機体も少数にとどまった。愛称は「スーパートムキャット」。


2004年、太平洋には5隻の艦船が航行していた。


「前方に敵艦隊を確認。空母1、駆逐艦1、巡洋艦2、ミサイル艇1、揚陸艦1。全てロシア国籍の船です。」


「第二種戦闘配置につけ。戦闘機はすぐに発艦できるようにしろ。」


ロシアの空母から戦闘機が発艦する。それと同時にロシアの艦からレーダー照射を受ける。戦闘機からもレーダーが照射される。


「各艦、回避行動をとる。」


艦隊は回避行動をとる。その瞬間、ロシアの戦闘機、Su-33がミサイルを発射してきた。アメリカの艦はCIWSでミサイルを迎撃する。


「各艦、航空機へ。敵艦隊を排除せよ。ウェポンズフリー。交戦を許可する。」


F-14Dがエレベーターで甲板まで上がってくる。カタパルトに脚を載せる。カタパルトオフィサーが発艦の指示を出す。アフターバーナーを全開にし、空母から打ち出される。


「各機へ、敵戦闘機を艦隊まで近づかせるな。」


F-14が散開する。Su-33はF-14を歯牙にもかけず、艦隊へ向かって飛ぶ。F-14はマシンガンを発砲する。Su-33は散開し回避する。Su-33は対艦ミサイルを発射する。ミサイルは艦隊に迎撃され、当たることはなかった。


「戦闘機!上の敵をどうにかしてくれ!」


艦隊から怒号が入る。F-14は反転してSu-33の背後をとり、マシンガンを放つ。Su-33はバレルロールでマシンガンを避け、F-14の背後をとる。Su-33はマシンガンを発射する。F-14は反転し、Su-33に蹴りを入れる。Su-33はバランスを崩し、海へ落下した。また、別のF-14はブレードで敵のコクピットを貫き、戦闘不能にさせた。Su-33は攻撃を止めようとしない。F-14に狙いを定めると、空対空ミサイルを放ってきた。


「ミサイル!回避しろ!」


ミサイルに狙われたF-14はハイGターンでミサイルを回避する。


「敵をロックオンした。ミサイルを発射する。」


そう言うとF-14は肩からサイドワインダーを発射した。Su-33はフレアでミサイルを回避するが、下から近づいていた別のF-14に切り伏せられた。


「敵戦闘機、残り3。」


残ったSu-33はアフターバーナーを使い加速する。


「追え!1機たりとも逃がすな!」


F-14はSu-33を追いかける。Su-33は高度を下げ海面スレスレを飛行する。艦隊の攻撃を避けるためだ。F-14は上空からSu-33をロックオンする。肩からスパローミサイルを発射する。ミサイルはSu-33を追いかける。Su-33はフレアを焚くが、欺瞞に失敗する。ミサイルはそのままSu-33に直撃し、撃墜する。F-14は再びミサイルを発射する。Su-33は回避機動をとる。F-14はマシンガンの照準をSu-33に合わせ弾を発射する。弾丸はSu-33のエンジンを貫く。Su-33は高度を落とし海へ叩きつけられた。残り1機となったSu-33は高度を上げ船を狙う。肩から対艦ミサイルが発射される。艦船はCIWSや機銃でミサイルを迎撃する。ミサイルは撃ち落された。F-14はマシンガンで集中砲火をする。Su-33は弾幕の嵐の中で墜落していった。


「上空に敵機の反応なし。」


敵の船は撤退していく。


「全機帰還せよ。」


F-14は空母へ帰還した。

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