File21:AV-8B
ハリアーGR.1/3をアメリカが改修した機体。ハリアーはイギリスで開発された世界初の歩行機能を持ち、同時に垂直離着陸機能を持つ戦闘機だ。この画期的な機構はハリアー方式と呼ばれ、後の戦闘機に多大な影響を与えることになった。しかし技術が未成熟だったこともあり、問題も多く存在した。エンジンの吸気口が地面に近いことから、ノズルからガスを噴射した際に巻き上げられた地面の塵や小石が吸気口に入り、エンジンが故障する事態が頻発した。また、エンジンの出力が貧弱だったこともあり、運用の幅が狭かった。そこでアメリカはハリアーを改良し、欠点を改善すると共に運用の幅を広げた。まずは脚にあったエンジン吸気口を胸部へ移し、飛行ユニットは背中から腰へ移された。エンジンもより強力なものに載せ換えられ、ハリアーとは別物の機体となった。さらに、アメリカ海兵隊が運用するためにさらなる改修が施されたAV-8BMも存在する。愛称はハリアーⅡ。
「いよいよ敵さんとご対面だ。」
海兵隊の面々がテロリストの拠点へ突入しよう待機している。ハリアーと歩兵はコンクリートの壁の身を潜めている。この拠点は広く大規模なものであり、周りには銃座や戦闘車両が配置されていた。今回の作戦は戦闘機が銃座や戦闘車両を殲滅し、歩兵が人間を制圧するという算段だ。
「各員、手加減は無用だ。給料分きっちり働くぞ。」
「作戦開始!」
隊長の号令の下、作戦が開始される。歩兵が拠点の門をくぐり抜け、内部に突入する。続いて戦闘機がノズルから高温ガスを噴射し上昇する。拠点のサーチライトが一斉に起動し、海兵隊を照らす。テロリストがそれぞれの配置につく。銃座で海兵隊の歩兵へ攻撃を行う。歩兵はコンテナや建造物に隠れ、攻撃をやりすごす。
上空からハリアーの攻撃が始まる。ハリアーはLMGを掃射し、敵を制圧する。
倉庫から戦闘車両が出てくる。さらにヘリパッドからヘリも離陸してくる。
「車両は対装甲兵装を使え。ヘリは上がやってくれる。」
歩兵はバズーカを担ぎ、戦闘車両に狙いをつける。歩兵は引き金を引き、弾頭を発射させる。弾頭は飛翔していき、戦闘車両に着弾する。弾頭は爆発し、戦闘車両を撃破した。
ハリアーはヘリをロックオンした。肩からミサイルを発射する。ヘリはフレアを焚いてミサイルを回避した。ハリアーは軽機関銃をヘリに向けた。ヘリは攻撃しようとするが、その前にハリアーが攻撃をしかけた。ヘリは軽機関銃にハチの巣にされた。テロリストが地上から地対空ロケットランチャーを発射してくる。ハリアーはインメルマンターンでロケットを回避した。高度を上げたハリアーは機体を下に向け、マルチロックオン機能を使い、3機のヘリと地上部隊から距離が離れている戦闘車両をロックオンした。パイロットはトリガースイッチを押し、4発のミサイルを放った。1発目は戦闘車両の装甲を上から撃ち抜き四散し、2発目のミサイルはヘリの尾部を抉り撃墜。3発目はヘリのローターを破壊し戦闘不能にさせ、4発目のミサイルはヘリのコクピットを消し去った。
歩兵はテロリストの司令部とみられる施設に突入した。
「隅々まで捜索しろ。トイレに籠ってるやつは引きずり出せ。」
突如、建物の一部が爆発した。
「こちらブラボー4!チャーリー1とチャーリー5が爆死した!建物にはトラップが仕掛けられているぞ!」
「ここは司令部だ。相手だって建物を崩壊させるようなバカじゃない。建物の構造部は爆破しないだろう。」
「いや、ありえるぞ。建物を崩落させる可能性がな。建物屋上に武装ヘリを確認。既にエンジンに火が入ってる。野郎、逃げるつもりだ。」
「ヘリへの攻撃を許可する。絶対に逃がすな。」
「りょーかい。一瞬で終わらせますよ。」
ハリアーはヘリの前に立ちふさがる。ハリアーはLMGをヘリに構えた。ヘリのガラス越しに首謀者の顔が見える。手に何か持っている。爆破スイッチだ。
「総員防御態勢!敵は建物を爆破する気だ!」
ハリアーは引き金を引こうとする。首謀者は不敵な笑みを浮かべ、爆破スイッチを押した。建物の窓から爆炎が噴き出す。その直後、建物が崩落した。
ハリアーはLMGを発射し、首謀者を殺害した。ヘリは墜落し、建物と同様の木っ端微塵となった。
「作戦完了だ。帰るぞ。」
海兵隊は集合し、帰還した。
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