File06:Su-30
Su-27UBを発展させた複座戦闘機、それがSu-30だ。M型と呼ばれる輸出タイプは冷戦終結に際し、西側陣営の電子機器に積み替えることが出来るように改修が施され、実際にフランス製の電子機器に積み替えた個体が存在する。さらに近年では国内で使用する機体も海外製の部品が多く取り入れられており、ロシア製戦闘機としては珍しく東西の技術が融合した機体となっている。愛称はベース機のSu-27と同じ「フランカー」である。
現在、シーニー隊は哨戒任務からの帰還途中だ。最近では軍事演習が頻繁に行われており、西側諸国との関係は悪化の一途だ。
西から戦闘機が飛んでくる。友軍のSu-30Mだ。
ロックオンアラートが鳴る。
「おい、俺たちは味方だぞ。今すぐロックオンを解除しろ。」
向こうからの応答はない。Su-30Mがミサイルを発射してくる。
「ブレイク!ブレイク!」
シーニー隊の隊員たちはミサイルを回避する。
「どうなっていやがる。」
「マーキングも全てロシア軍のものだぞ。」
「まさか偽装しているとでもいうのか?」
「IFFの偽装なんて出来るわけないだろ!」
シーニー隊とSu-30Mとのドッグファイトが始まった。
「こちらロシア航空宇宙軍第6航空・防空軍第54防空軍団122歩兵戦闘機連隊だ。そちらの所属を明らかにせよ。」
やはり向こうからの応答はない。しかしIFF(敵味方識別装置)で友軍として表示されているからには発砲は出来ない。
「こちらAWACSオーカニエーバ。あのフランカーたちは敵だ。」
AWACSから通信が入る。
「なんだって!?」
オーカニエーバが言うにはあのSu-30たちはマーキングだけでなくIFFも偽装しているとのことだ。
「いまからデータリンクで最新の識別情報を送る。」
IFFが更新され、Su-30Mが敵機と識別された。
「ウェポンズフリー、交戦を許可する。」
シーニー隊とフランカーたちは交戦状態に入った。その後は一方的な戦闘となった。シーニー隊のSu-30は敵のSu-30Mを機銃掃射で撃墜する。相手はド素人のようで回避すらまともに出来ていなかった。そんなものでたった数分で決着がついた。
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