File05:FT-4
航空自衛隊が保有している練習機、T-4。近年では老朽化が進んでおり、練習機の座からは下りている。そんなT-4を近代化改修すると同時に武装させて自衛隊の海外派遣に従事させる計画のもとで開発されたのがFT-4だ。武装や近代化改修のパーツには退役したF-4EJ改のものが使用されており、いかにこの機体が再利用品の塊であるかを物語っている。
現在FT-4は自衛隊の海外派遣に従事している。T-4と比べてフェイスは攻撃的なものとなっており、さらに武装もすることで「見せる警備」というものを実現している。さらに武装させる際、装甲に主力戦闘機と同じ素材を使用することによって、防御力を獲得している。これは、もしゲリラなどが攻撃を仕掛けてきた場合、非武装車両や民間人の間に割り込んで攻撃を受ける「盾」の役割を果たすためだ。
「周りに危険物は見当たらないか?」
地上から無線が飛んでくる。当然だが、せいぜい2mから見える景色と12mから見える景色は全く違う。高いほうが遠くまで良く見える。さらに機体の各所にはセンサーが設置されており、目視よりも効果的に情報を得られる。
「前方8kmに戦闘機。FC1が5機。接近中です。」
向こうは戦闘機が5機。それに対しこちらは2機しかいない。
「いいか。俺が良いって言うまで発砲は禁止だ。分かったか。」
「分かってますよ。」
「なら良い。」
ロックオンアラートが鳴る。
「ロックオンされた!」
「総員、退避!」
FC1からミサイルが発射される。
「発砲を許可する!」
FT-4はミサイルをロックオンした。バルカン砲でミサイルを迎撃する。再びミサイルが発射される。FT-4は八九式汎用戦闘刀を取り出し、ミサイルを斬った。ミサイルが爆発し、爆風が機体を襲う。その後FC1は攻撃を加えることなく去っていった。
「損害はないか?」
FT-4のパイロットから無線が飛んでくる。
「損害なし、防衛に感謝する。」
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