File03:MiG-29
ソ連が西側陣営のF-14やF-15に対抗するために開発された戦闘機、MiG-29。Su-27と似ているが、機体サイズは小さく、その分燃料と武装の搭載量は少ない。さらにフライ・バイ・ワイヤすら搭載されず、機体の性能を低く見られがちである。しかしポストストール性能といった運動性能が高く、安価であったことから東側戦闘機のベストセラーとなった。
「緊急事態だ。落ち着いて聞いてほしい。」
基地司令がリネー隊に向かって話す。
「先刻、国籍不明の戦闘機複数が本国領空を侵犯したようだ。これは断じて許される行為ではない。お前たちの任務は領空侵犯した戦闘機を拿捕し、基地へ移送することだ。以上。」
リネー隊のMiG-29が出撃する。目標はすぐに見えてきた。モニターには「UNKNOWN 」と表示されている。基地の情報班がすぐさま分析を始める。
「いいか?機体を撃破するなよ。捕らえて基地まで移送するんだ。」
武装の射程距離に入る。国籍不明機は容赦なく撃ってきた。さらに機動力も高く、なかなかロックオン出来ない。国籍不明機はブレードを抜き、リネー隊に迫ってくる。リネー5は背部武装マウントから超周波ブレードを取り出し、国籍不明機を迎え撃つ。リネー5が超周波ブレードを振ろうとした瞬間、国籍不明機はMiG-29の肩をブレードで切り落とし、続けて胴体を一刀両断した。国籍不明機はすぐさま別の目標へ機体を動かす。
リネー2は肩から空対空ミサイルを発射した。国籍不明機は機動力にモノを言わせ全てのミサイルを回避した。今度は逆に国籍不明機がミサイルを撃ってくる。リネー2はミサイルの直撃は免れたが、ミサイルはリネー2の真横で爆発した。国籍不明機のミサイルは近接信管が搭載されていた。ミサイルの爆発によって、MiG-29のエンジンが損傷し、飛行が不可能となった。リネー2は滑空で基地へ戻ろうとしたが、国籍不明機は背を見せたリネー2をマシンガンで葬った。
「1人で立ち向かおうとするな。2機で1機を追え。」
リネー1が指示する。しかし、国籍不明機を追い詰めることは出来ない。むしろ国籍不明機複数がリネー隊の機体1機を追い詰める結果となっている。国籍不明機は次々とリネー隊の機体を撃破していく。
そしてリネー隊の生き残りは1機となってしまった。国籍不明機はリネー3を十字砲火で撃墜した。
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