File02:F-14
可変翼を搭載した艦載戦闘機、F-14。背部武装マウントに6発搭載されるフェニックスミサイルはF-14専用武装で、超長距離からの対空攻撃が可能であった。コンピュータ制御の可変翼は高い機動力が得られ、ドッグファイトに有利とされた。しかし可変翼を採用したことによって整備性は劣悪であり、フェニックスミサイルは1発約1億円という高額だったことも災いして、生産数は多くなかった。
空母内に警報が鳴り響く。
「敵機接近!戦闘機6機!」
「戦闘機は直ちに発艦せよ!」
空母内からエレベーターで戦闘機が上がってくる。F-14だ。F-14はカタパルトに脚を乗せる。カタパルトがF-14の脚をガッチリと掴んだ。カタパルトオフィサーが発進の許可を出す。
「バベル1、発艦する!」
F-14がカタパルトで打ち出された。CIC(戦闘指揮所)からデータリンクで情報が送られてくる。敵機は東方向から6機。全てSu-35だ。おそらく対艦ミサイルを搭載しているだろう。なんとしても対艦ミサイルの射程に入る前に撃墜しておきたい。バベル1はアフターバーナーを使い、加速した。
「バベル1、敵機をロックオンした。」
バベル1は背部武装マウントからフェニックスミサイルを発射する。ミサイルは高速で飛翔していき、敵機を撃破した。
他の機体も上がって来ており、次々とミサイルを発射する。敵は回避行動を取るが、レーダーで誘導されるフェニックスミサイルの追従力は凄まじいものであった。敵はミサイルを回避しきれずに次々と減っていき、最後の1機となった。
しかし、バベル隊のミサイルは全て撃ち尽くしており、攻撃手段はなかった。
「バベル1、先行する。」
バベル1はアフターバーナーを使い、残った1機を落としにいく。F-14は腰部アーマーからライフルを取り出して手に握った。F-14は音速に達し、ソニックブームが起こる。敵機との距離が近づいてくる。ロックオンアラートが鳴る。Su-35を目視で捉えた。F-14は急上昇でSu-35の上をとる。バベル1はライフル弾を発射させる。ライフル弾はSu-35の装甲を叩く。Su-35はすぐさま回避機動をし、F-14とドッグファイトに入る。バベル1はF-14に対空ソードを持たせる。Su-35は反転し、マシンガンを撃ってくる。バベル1は防御体勢をとり、弾丸を防御しながらSu-35に接近する。F-14はソードを振りかぶり、Su-35を撃破した。
「作戦完了。これより帰還する。」
バベル1が空母に戻ってくる。F-14は脚部のフックを展開する。これは時速400kmで飛んでくる機体を空母の甲板わずか300mという短い距離で止めるための装置だ。甲板上にはワイヤーが張られている。ここに機体のフックを引っ掛けて止めるという寸法だ。
F-14は無事着艦に成功した。
バベル1が機体を降りると甲板にいた船員が寄って来てバベル1を讃えた。
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