第3-1 結界
アインの派遣してきた魔獣軍とアルドたちの様子をミコトは鏡越しに見ていた。この鏡は、使用者が登録したポイントの通信、監視を可能にするアイテムだ。ミコトは診療所への侵入を察知するため取り付けていた。彼は唇をかみ、その様子を見ていた。
「アインめ、揉め事は外でやれと、あれほどいったのに。同盟は決裂だ」
ミコトは式神を呼び出すと、患者の避難を命じた。時空間より避難先のゲートを開く。
式神が患者をゲートへ運び込むのをみて、
入口へのワープホールをくぐった。
アルドと魔獣軍が互いを牽制しあっているところに割って入る。
「少し話を聞いてくれ。俺はどちらとも争う気は無いがここでの揉め事は困る。アルドとフィーネ、君たちもじいさんのことを想うならその剣をおろせ。」
ミコトは両陣営の返事を待たずに緑色の液体で両陣営を覆った。
「悪いが被害が及ぶのは避けたいんだ。結界をはらせてもらった。ここで攻撃したものは、ダメージが跳ね返るようになっている。」
魔獣軍には混乱が走る。
アインの命に従わなければ城外追放、ゆくゆくは野垂れ死ぬ未来。
目前には圧倒的な強者により戦闘が停止させられている。
彼らにできるのは覚悟を決めることだった
敵Aは結界をアルドと自身に張り、上書きを試みたが、結界をはり自身を守る行為も無効化された。
敵Bは服従の意を示し、油断したすきに寝首を書こうと行動を起こすつもりが決壊に阻まれ阻止された。
太古の神々 表山一郭 @sosokura
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