第2-4話 兆し


アルドたちがベッドから起きると少年は、診療所で患者を診ていた。

患者「ミコトさま、いつもすまねえな。」

ミコト「謝罪はいいから早くよくなってくれ」

アルドたちは黙ってその様子を見ていた。

診察道具を片付けながらミコトが背中越しに声をかける。

「もう行くのか?」と。


「ああ。村長をみていてくれないか?俺たちと一緒にいるとまた無理しちまうからな。」


ミコトはうなずくとフィーネが出発前に集めた薬草を手渡す。

「私たちの故郷の薬草よ。役に立つといいのだけど」

ミコトはまじまじと見つめると、「そうだな。1月後に同じものを倍とってきれくれないか?」

「それはじいちゃんをみてくれるってことだな。わかった」

アルドとフィーネは握手を求めたがミコトは受け付けなかった。

「それはじいさんが回復したら、にしてくれ。気をつけろよ。そうだ。これをもっていけ。俺といつでも通信ができる」

アルドとフィーネはきらきらと青く光る宝石のような塊を受け取った。



生きていればの話だけどな、と、ミコトは小声でつぶやいた。


アルドとフィーネが階段を下っていると、不意のめまいに襲われた。

出口に近づくにつれて症状はひどくなってくる。


くそ、どうなってるんだ。


すると魔物が階下より現れ足元の石段を破壊した。


「!?」


アイン「聞こえるか?お前らが倒した魔獣は、アルテナ様に懇意にしていただいたものだ。

我々の領地に無断に足を踏み入れたあげく、お前らはあろうことか同胞を殺したのだ」


アルド「何言ってんだ?俺たちが人を助けるのにお前らの許可がいるっていうのか?」

フィーネ「攻撃してきたのはあなたたちでしょ」

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