トーヤは不死のスキル持ち。一見便利なスキルも、角度を変えて見ればデメリットだらけ。そのリアルが克明に描かれているので、トーヤに同情の念を抱きます。
悠久のときを生きるというと魔女やドラキュラを思い浮かべますが、再生スキルで生き続けるトーヤはただの人間です。
同じ人間はどれだけ仲良くなっても先立たれてしまう。
心を閉ざしながら、生きていく彼の心は、死んでいるようにも思えます。
ですが、それでも人を救うために不死の体を使い続けます。
魔王を倒して賞賛されるわけでもないし、寧ろ死なない体を不気味がられることすらあります。
それでも人のためにその身を差し出す献身。
なぜ?
その問いの先にあるのは、一人の女性からかけられた言葉なのかも知れません。