第9話 関係
それから結哉と付き合いデートを重ねていた。
一緒にいる事の出来る幸せ
一緒にいられる幸せ
これが恋愛なのかな?
と思う今日この頃
同じ時間を
過ごせるというのは
恋愛としての
幸せなのだろう?
デートを重ねて
どれ位で体の関係に至るのだろう?
平均的な事が分からない
1ヶ月
毎週デートしていれば
3回目のデートでキスを済ませる
場合によっては
早い段階でキスを済ませる?
キスは当たり前のようにしているけど
何故か次の段階には
進んでいない
私の考えが軽すぎ?
1ヶ月以内で
体の関係はある?
それとも
何ヵ月か付き合って
関係を持つもの?
ある日のデートの別れ際―――
「じゃあまた」と私。
「ああ」と結哉。
私達はキスをし別れ始める。
そして私は振り返る。
「結哉っ!」
足を止め振り返る結哉。
「何?」
「……ごめん……やっぱり……何でもない……」
「………………」
私は走り去った。
好きって気持ちはあるけど
やっぱり…………
過去の私を知ってるから
付き合ってても
体の関係には至らないのかな?
やっぱり抱けないのかな?
私から言う勇気なんてない
過去が過去だ
嫌われるんじゃないか?
そう考えてしまう私がいる
「………………」
――― 数週間後 ―――
今回は期間をあけてのデート
お互いのテスト期間もあり
デートを控えていたのだ
久しぶりのデートで嬉しい半面
複雑だった
「悠香、どうかした?」
「えっ?」
「何か気になる事ある感じ?」
「……ううん……大丈夫だよ……」
「それなら良いけど……前のデートの別れ際も何か言いたそうだったから正直気にはしていたけど……」
「大丈夫だから」
「……そっか……」
その日のデートの途中での事 ――――
「結哉?」
私達の前に、一人の女の人が声を掛けてきた。
ズキン
≪私以外に結哉を知ってる人≫
「……麻実(あさみ)?」
≪結哉も知ってる様子だ≫
「もしかしてデート中」
「ああ」
「そっか。お邪魔したら悪いから」
そう言うと女の人は私達の前から去った。
「元彼女(カノ)」
「……そっか……」
≪彼女とは関係持ったのかな?≫
≪持ってるよね……どれ位付き合っていたのかな?≫
私は彼女がどうこうじゃない
私はただただ
体の関係だけで悩み中なだけ
「……なあ……悠香……」
「何?」
「お前、やっぱり気になる事あんだろ?」
「何言ってんの?あるわけないじゃん!」
「………………」
「……悠香……」
「結哉の思い過ごしだよ」
「………………」
「……何か最近……お前の事……分からなくなる時あるんだよな……俺……。付き合う前は分かっていた気がしたんだけど……」
「久しぶりに会うからじゃない?」
「……久しぶりに会う尚更、分からなくなるのおかしいだろう?」
「………………」
「久しぶり会うからデートすんのも楽しかったりするわけじゃん!」
「……じゃあ……付き合わない方が良かったのかな?」
「えっ?」
「前は一緒にいたから……色々と傍で見守っていたから結哉」
「………………」
「……ごめん……結哉……今日は……もう私……帰るね……」
別れる私達。
すると空から雨が降りだした。
「………………」
恋愛って何?
人を好きになるって何?
相手から愛されるって何?
今の私は
泣きたいくらい
悲しくて切ない
恋愛って
楽しいものだって思ってた
キスだけじゃ物足りなくて
不安ばかり募る
スッと背後から抱きしめられた。
「俺の返事聞かずに、何、勝手に帰ってるわけ?」
ドキン
「……結…哉……」
「俺、帰って良いって言ってねーし!」
「………………」
「……ねえ…結哉…私ね…不安なの…」
「……えっ?…不安…?それはどうして?」
「欲張りなのか……それとも……これが…普通なのかな……?」
振り返らせると向き合う私達。
結哉は、私の顔をのぞき込む。
「私が今迄…色々な人と関係を持ってるから…結哉と関係持てないのは…それが原因なのかな?って……デートする度にそればっか考えて……」
「………………」
「だからって私から言って……結哉が嫌な思いするのかな?とか……怒られるんじゃないかって……付き合って……どれ位で関係持つんだろうって……」
「……悠香……」
「何も分からないから……私……そればっか考えて……どうする事も出来なくて……」
グイッと私の手を掴み歩き出した。
「結哉……?」
人目のつかない路地裏に連れて行く。
私を壁に押し付け行く道を塞ぎ、唇を押し当てるようなキスをした。
すぐに唇が離れ、片方の頬を優しく包むと優しいキスを何度も角度を変え、更に深いキスをされた
ドキドキと加速する私の胸は戸惑い、ざわつき緊張を隠し切れずにいた。
「……今日は……家デートに変更……雨も降ってきたし良いよな?悠香」
私は結哉の首に手を回すとキスをした。
「……悠香……お前……ズルすぎ……」
「えっ?」
「……俺……マジヤベーかも」
「結……」
キスをされ割って入る熱があった。
「……ん……」
「…今日の俺……我慢していたの爆発するかも……」
ドキン
「今すぐ抱きてぇ……」
お互いの気持ちが爆発する寸前だったのかお互い体を求めていた。
私達の想いが1つになった瞬間だった。
私達は結哉の家に移動した。
玄関のドアの前でキスをし、深いキスをする私達
「一先ずシャワー…」
「熱が冷める前に…」
「………………」
私達は一緒にシャワーを浴びる。
抑えきれない思いから、私達は迷うことなく身体を重ねる。
シャワーを浴び、結哉の部屋に移動し、私達は再び身体を重ねた。
「悠香……不安にさせてゴメン…お前の事何度も抱こうと思った。初めてじゃねーし、いつでもチャンスはあったのに……出来なかった…」
「結哉……」
「体目的って思われたくなくて…好きだから傷付けたくなくて我慢して…お前も言いにくい事に気が利かず……俺からもっと歩み寄れば良かったな…」
私の頭を優しく撫でながら優しい眼差しで見つめる。
グイッと両肩に力を込める。
私は今迄にない声を張り上げてしまった。
かあぁぁぁぁっと体が熱くなり我ながら恥ずかしいと思ってしまった。
「意外……いつもそんな声出してたんじゃねーの?」
「ち、違…」
「じゃあ…ゆっくりと堪能しようかな?」
「ば、バカ…」
「俺は、正直ヤベーけど……好きな女抱いてるから」
ドキン
「…結哉…」
深いキスをしながら私の身体の中で、結哉の熱が貫く。
私は愛し合っている実感を感じた。
「仮契約から本契約だな」
「えっ?」
「まあ付き合おうって言った時点で恋人契約だったけど……大事な何かを忘れてたから……俺達……付き合う前に関係持っていたから安心していたのかもしれない」
「結哉……」
「今日から改めて宜しくな!悠香。もう俺の女だから不安になるな」
「うん……」
「愛してる……」
「結哉……」
私は結哉に抱き付いた。
あなたと
もっともっと分かりあいたい
あなたと
たくさんの思い出の時間をつくって
大切にしたい
一生の宝物でありたいから
幸せな時間
色々な思いを
あなたとずっと一緒に ―――
永遠に離れたくない
私のお願い叶いますか ――――?
IMADOKI ~イマドキ ~ ハル @haru4649
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