ふつうの女子大生ミト。彼女はふつうなのですが、ミトのお母さんはなんとマンガ家だったのです!
しかも、かなりな大御所マンガ家。
これは、そんな母さんとミトの日常系のお話です。
いっけんごくごく普通の家庭のよう。でも、一丁事あらば発揮される母さんのマンガ家としてのスキル。センス。ネットワーク。そして迷言。さらに迷言。もひとつおまけに迷言。……たまに名言もあるよ。
そしてその迷言が、とにかく面白い。
第一線で活躍してきただけあって、母さんの人生哲学は一種独特、まさにマンガみたいです。
また、母さんのマンガ家エピソーどが妙にリアルで、実在の大御所マンガ家さんが作者さまのそばに実在するとしか思えません。そんなリアルなエピソードから窺えるはちゃめちゃな大御所マンガ家の世界観。そしてそれと対を成すように作中で語られる、母としての母さんの日常。
毎回語られるエピソードは短いけれど楽しいです。まるで毎朝の新聞の四コマ漫画を読んでいる感覚。笑ったり、ほっこりしたり、うるっとしたり。
さあ、あなたも、めくるめくマンガ家母さんの世界をご堪能ください。
主人公ミトのお母さん、ミツバの職業はマンガ家。しかも、大御所と呼ばれるくらいの大マンガ家。
そんなお母さんとの日常を書いた本作。どんな分野でも、一流になれる人というのはそれなりに鋭い感性を持っているものと思いますが、マンガ家とは日々人の心を動かすものを作っているのですから、その鋭さも特別。本業そのままの創作論はもちろん、人生論、人付き合い、趣味にいたるまで、とにかく名言の連発。
小説書きとしては創作論の中には本気で惹かれるものもありますし、そうかと思えば、日常に飛び出たクスリと笑える珍発現まで、その降り幅は様々。
ある程度連続するエピソードもありますが、基本的には一話完結。さらに、一つ一つが丁寧かつコンパクトにまとまっているので、一気に読むのはもちろん、空いた時間や朝の5分間読書など、ちょっとした時に読むのもオススメです。
母は大御所マンガ家、ミツバ。娘は平凡な女子大学生のミト。
これは友達のように仲の良い母と娘の、ちょっとだけ変わった日常を描いたお話です。
この親子の掛け合いが、実に微笑ましい。
母のミツバさんがちょっぴりぶっ飛んだ人で、ビックリするような発言をしては突っ込まれ。だけどただおかしなだけでなく、どこか深みのある名言を残してくれるのですよ。
そしてお母さん、娘が悩んだ時には快く相談にのってくれます。
最近小説を書き始めたミトちゃんが、『自作面白いか分からない病』に掛かった時、物語を書く先輩として、アドバイスをしてくれました。
『自作面白いか分からない病』、小説を書く人の多くが掛かったことがあるのではないでしょうか? 創作で悩んだ時、背中を押してくれるお母さんがいるなんて素敵です。
ほっこりほのぼの、クスッと笑えるホームコメディ。
仲良し母娘に、癒されてください。
ミトの母は、マンガ家だ。
しかも大御所。流行を引っ張って来た大先生。
ミトはそんな母の作品作りに協力したり、盛大なツッコミをかましたり、思わずなるほどと頷いたり。
この母、とんでもないことを言っていることもありますが、カクヨムで書いている人なら思わず「ですよね」と言いたくなるような「迷言」「名言」を言い放ってきます。
時折グサッと刺さり、時折励まされる。
そんな母と娘のミト、更にミトの先輩や友人など、個性的なキャラクターが登場します。
あなたも、大御所マンガ家のありがたいお言葉に耳を傾けてみませんか?
まだまだ続く母娘の物語を、これからも楽しみにしています。