修正プランを練るべし、ただし改稿よりも新作を書くべし

 おまけも最終回にします。一次選考に通過できず、どこが弱いのかを検証して、改稿案を考えておりました。

 本格ミステリは非常に技巧を要するジャンルです。

 昨年、別の企画【世界短編傑作選を読む】でアガサ・クリスティーを取り上げたのをきっかけにクリスティー作品の勉強を始めて痛感しましたが、うまい推理小説は「ここを読んだら読者はどう思うか」、転じて「読者にどう思わせたいか」が冷徹なほど考え抜かれています。ダブルミーニングの活用や伏線の張りかたは読んで学習できますが、学んだことを作品に落としこむには具体的に自作を用いて修正プランを練るが効率的だと感じました。

 これはあくまでも本格ミステリのトレーニング。

 一次で落ちるような作品は改稿しても、受賞レベルにはならない、というのが私の見解です。手直しすれば作品の質は上がるでしょうが、落ちる作品は「格」というかランクというか、そもそものアイデアの点で弱い。

 修正プランを練ることで技術を鍛え、それを新作に生かすというのがよい作品に近付く方法なのだと思います。

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鮎川哲也賞2020反省会 アカニシンノカイ @scarlet-students

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