愛と呼べない夜を越えたい

作者 野々ちえ

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★★★ Excellent!!!

薄井くん、絵描きさんです。
本人の存在感は薄い。でも、絵はすごい。
生物としての生存能力に問題があって
主人公が世話してあげないと餓死して死んでしまいます。
命が自分の手の中にあるかと思うと愛しくなってしまいますね。
そのせいかわかりませんけれど、
恋愛感情はないのに恋人よりも薄井くんをとる主人公。
かわりものです。変わり者同市ですな。
類友。

野々ちえさんの描く男女キャラらしい、
なんともグダグダなふたりなのでした。

★★★ Excellent!!!

「友達」「恋人」「夫婦」「セフ(ゲフゲフ)」などなど、誰かと誰かの関係をあらわすのに、さまざまなことばがあります。
でも、たまに、そのことばの枠から、漏れてしまう関係は多々あると思います。

この関係はなんなのか。
恋人なのか、夫婦なのか、友達なのか……。
悩んだりすることもあります。


同題異作の数多ある作品のなかの一つである本作品ですが、かなり刺さりました。
まず、恋愛ではない。
友達、が一番近いのでしょうけど、社会的に「結婚」しなければいけないほど、二人の距離が近い。
魂の共鳴みたいなものが、二人の中にあります。

その感情を、ポツポツと告白するように気怠げな感じで、そして真摯に語っていく、「あたし(ミル)」の語り口がたまらないです。
読んでいて、心温まる気分になりました。
かたにはまらない関係を御所望の方に是非ともお勧めしたい一作です。