第二話 新たな生き方 後編

タイトル

 かけまくもかしこき魂迷譚

https://kakuyomu.jp/works/16818093084519004919



著者名

 長宗我部芳親様



[玖々琉大神(くくるのかみ)編]

第二話 新たな生き方 後編

https://kakuyomu.jp/works/16818093084519004919/episodes/16818093084700224776




> 今の彼はそうとでもしないと気が保っていられないようにも見えた。

⇒「そうでもしないと」かなと。


(1)> 彼はまるで何かに引き寄せられるかのように足が自然と別の方向へと向かってしまっていた。

⇒これはちょっとおかしいなと思い、途中を外してみるとやはりおかしいとわかります。

(1a)> 彼は足が自然と別の方向へと向かってしまっていた。

⇒助詞を変えます。

(1b)> 彼の足は自然と別の方向へと向かってしまっていた。

⇒こうすると違和感が少し和らぎます。残るは文末処理です。

(1b1)> 彼の足は自然と別の方向へと向かってしまった。

(1b2)> 彼の足は自然と別の方向へと向かっていた。

⇒のいずれかにするとわかりやすくなります。「〜て〜ている。」のように補助動詞をつなげると意味が取りづらくなるのです。(1b1)を元に外した部分を戻してみます。

(1’)> まるで何かに引き寄せられるかのように彼の足は自然と別の方向へと向かってしまった。


>「おい、なんでこんなことに来てんだ」

⇒「こんなとこに来てんだ」かなと。


>「気持ち悪い、、、なんだよ…、なんで動けないんだ…?」

⇒本来、読点「、」の連打は悪手です。ただ、Web小説だとよく見るので、そちらの書式に合わせるのであれば原文ママでもかまいません。

 あと三点リーダー「…」はダッシュ「─」と同様2個で1セットなので、基本的には「……」とふたつつなげて使います。

 いちおう紙の書式に従えば次のようになります。

>「気持ち悪い。なんだよ……、なんで動けないんだ……?」


>「ひっ、、、」 

>〜(中略)

>「こうなる…って、どういうことだ…?」

⇒ここも紙の書式なら、

>「ひっ」 

>〜(中略)

>「こうなる……って、どういうことだ……?」

⇒となります。以下同じ指摘になるので、この問題はこれ以上繰り返しません。


(2)>〜 風を全身に纏い、いくつもの民家の壁や木々をすり抜けて目指すは一点。

(3)> 向かうはもちろん神社他ならない。

⇒(2)一字下げが行われているので、おそらく改行し忘れだと思います。

 (3)「向かうはもちろん神社に他ならない。」かなと。


> 夜の静寂をつんざすほどの絶叫を上げ、彼は振り出しに戻された。

⇒「つんざくほど」ですね。


> そしてその勢いのままボフッと布団の上に叩きつけられた。 

⇒「そして」「その」と指示代名詞がふたつ続くのでちょっと単調で掴みづらいですね。「そして」を省いても通じるので、

> その勢いのままボフッと布団の上に叩きつけられた。

⇒でいいでしょう。ただし、書き手のクセがあり、「そして」を書くことで続く言葉が思い浮かぶ方もいらっしゃるので、その場合はクセなので許容致します。


> アラタは布団に突っ込み、尻だけを突き出したみっともない姿勢のままビクリともしなかった。

⇒「ピクリともしなかった。」かなと。「ビクリ」だと「びっくり」のように受け取られます。


>「いいか? これは独り言じゃぞ? どちらかといえば聞いてほしい独り言じゃぞ~」

⇒「独り言じゃぞ〜」と全角かなと。


>「お主が協力者として貢献してくれれば結果としてお主を生き返らせてもいいと考えているんじゃがの~。なんせ吾は心臓の神。そのくらい容易い~」

⇒「それくらい容易い〜」かなと。「そのくらい」はなにか比較対象があって、それを行うのと同様に容易い意になります。「それくらい」はこれから行うことは容易くできる意になります。ここではどちらかというと「それくらい」かなと。


>「お、食いついた。今日は大漁…………じゃなくて、コホン、これ以上不信感の募らせるような発言は控えるべきじゃな」

⇒「不信感を募らせるような発言」ですね。


>「吾は玖々琉大神、

⇒ルビが「ククルは」となっているので、おそらくは「ククル」だけではないかと。


> そこで神々はこの地に巨人を送り込み、その巨体で渓壑を塞ぐように指示した。

⇒「渓壑」はほとんどの人が読めないと思いますので「けいがく」とルビを振りましょう。


> 神々はそれ防ぐために巨人の身体の部位それぞれに神を使わし、神社を建て巨人の身体を守らせた。

⇒「それを防ぐために」かなと。ちなみにこの一文には助詞「を」が4つ出てきますが、「それを」は「防ぐ」、「神を」は「使わし」、「神社を」は「建て」、「身体を」は「守らせた」とそれぞれ係り受けする用言が異なりますので、重複とは見ません。


> しかし現代になり、戦争による燃焼、人口流失、つい最近になって始まった再開発運動に信仰の大半が失われてしまった――、

⇒「人口流出、」かなと。また最後は「失われてしまった──。」と読点「、」ではなく句点「。」で締めましよう。


> このままいくと、巨人の力が亡き者となり、黄泉の国から魔物が地上世界をめがけて攻め込んでくると行った『終末の日』が起こってしまうのだという。

⇒「巨人の力がなきものとなり、」ですね。漢字で書くと「無き物となり」ですが、この場合の「もの」は形式名詞なので通常はひらがなで表記します。なので「無きものとなり、」かすべてひらがなで「なきものとなり、」のいずれかです。「攻め込んでくると行った」は「いった」とかな書きです。漢字では「言った」になりますが、こちらは助動詞なので「といった」とかな書きするのが一般的です。


>「そうじゃ、何一つ知らない。最近の人間どもが持ってる光るガラスも。アレはテレビの仲間なのか? 何がなんだか全く分からぬ」

⇒「全く分からぬ」であれば「何一つ知らぬ」、「何一つ知らない」であれば「全くわからない」ですね。否定の形を統一しましょう。


>「お主に、生き動く吾の依代になってほしいんじゃ」

⇒「生き動く」がちょっとわからないです。申し訳ございません。「依代」と書いてあるので、たとえば、

>「お主に、吾が動き回るための依代になってほしいんじゃ」

⇒とすれば「依代」の説明にもなるのでわかりやすいかなと。


> そして――、 彼女は自身の身の上話を打ち明けた。

⇒「身」の字の重複です。ここは「彼女は自らの身の上話を」「彼女は己の身の上話を」かなと。妥協すると「彼女は自分の身の上話を」ですが、神様に対して「自分」と書くのが合っているかどうか。


>「今しがた、お主の肉体を再生した。これよりお主はこの身体に収まり、吾はこの身体を依り代にして吾の手伝いをしてもらう。どうじゃ、悪くない考えじゃろう?」

⇒表記を統一するなら「依代」ですね。そしておそらく「依代として」だと思います。


> アラタは無言のまま物思いにふけている。

⇒「物思いにふけている。」だとこの文以前から「耽る」が続いている印象を受けます。ククルの言葉を聞いての反応なら、

> アラタは無言のまま物思いにふける。

⇒と表記したほうが適切です。


>彼は彼女を位置を見るなり、大きく息を付く。

⇒「彼女の位置を見るなり、」かなと。「息をつく」は漢字だと「息を吐く」ですね。


>二人の様子をうんうん、といった感じにククルは誇らしげに眺めていた。

⇒「、といった感じに」は要らないですね。「うんうん」は実際にしているわけですから。

>二人の様子をククルは誇らしげにうんうんと眺めていた。

⇒語順を入れ替えるとイメージしやすいですよね。




 第二話で物語のあらましが見えてきましたね。ここまでくれば作品の魅力も読み手に伝わるでしょう。

 ここをクリアして第三話を読む人は、あまりドロップアウトしないと思います。




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