第四話より 神名の由来となる学説
▼かけまくもかしこき魂迷譚
[神名の由来とされている学説]
第四話より 神名の由来となる学説
長宗我部芳親様
https://kakuyomu.jp/works/16818093084519004919/episodes/16818093084648383493
まず気になったのが「半角文字(0123……)」が使われている点です。
小説は基本的に「全角文字(0123……)」で書くものであり、半角文字はよほどのことがなければ使いません。縦書き表示にしたとき、半角文字は倒れてしまい読みづらくなります。
また数字も算用数字(0123……)ではなく漢数字(〇一二三……)が主です。
「A4用紙」のような場合は全角文字の算用数字になりますが、基本的には漢数字です。
ただ、ここは「学説」とのことですので、「横書きされた文章をそのまま掲載している」と解釈できますので、ここだけは半角文字や算用数字でも許容できはします。
> (1)ククルは心(ココロ)が訛によって転じた説と、(2)多くの神々を括って即ち統治するといった意味の説がある。
⇒「ククルは」は(1)の説だけでなく(2)の説にもかかっているので、(1)から出すべきですね。あとは「といった意味の」は「といった」と他の含みを持たせる必要はないかなと。
> ククルは、(1)心(ココロ)が訛によって転じた説と、(2)多くの神々を括って即ち統治する意の説がある。
>(1)前者の説でいうとなぜこの神の言葉だけが訛っているのかといえば、当初巨人の神は心臓の神のみしか存在していなかったため、古い時代の方言の影響を受けており、かつ他の神々は後世になって生み出されたという推測がされている。
⇒(1)(2)と表記しているので、「前者」「後者」は要りません。(1)(2)がなければ「前者」「後者」で分けるのですが。
「なぜこの神の言葉だけが訛っているのか」は初見では「神の名だけが」かなと思いましたが、キャッチコピーに「のじゃ神」とあったので、「この神の言葉だけが訛っているのか」つまり「のじゃ」が付くのかの説明と考えられますので、そちらであればこの表記でも間違いではありませんね。ただし、一文が長いため、適度に分割したほうが読みやすいしわかりやすいですね。
「のみしか」はともに「ひとつだけ」を意味する助詞「のみ」「しか」が重複しているので、どちらかだけにしましょう。
>(1)の説によると、なぜこの神の言葉だけ訛っているかの説明がつく。当初巨人の神は心臓の神しか存在せず、古い時代の方言の影響を受けている。かつ他の神々は後世になって生み出されたと推測される。
⇒ただし、ひとつの説を一文で表記したいなら、次のようになります。
>(1)の説によると、なぜこの神の言葉だけ訛っているかの説明がつき、当初巨人の神は心臓の神しか存在せず古い時代の方言の影響を受けており、かつ他の神々は後世になって生み出されたと推測される。
>(2)後者の説では統治すると行った意味合いからシャーマン的な性格があると考えられている。
⇒こちらも「(2)の説では」でかまいません。「統治すると行った」ではなく「統治すると言った」が現代的な書き方ですが、ここでは「といった」と表記する必要がないので、「統治する意味合いから」でかまいません。
>(2)の説では統治する意味合いからシャーマン的な性格があると考えられる。
>大神ということから位が高い神とされている。
⇒この一文は(1)(2)から切り離されていると見られるので、本来は行を改めるべきなのですが、「学説」とのことですので、(1)同様一文に詰め込む必要がありそうですね。
ここまでを改めると次のようになります。
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0.心臓の神”玖々琉大神” 綾志町に鎮座
ククルは、(1)心(ココロ)が訛によって転じた説と、(2)多くの神々を括って即ち統治する意の説がある。(1)の説によると、なぜこの神の言葉だけ訛っているかの説明がつき、当初巨人の神は心臓の神しか存在せず古い時代の方言の影響を受けており、かつ他の神々は後世になって生み出されたと推測される。(2)の説では統治する意味合いからシャーマン的な性格があると考えられる。大神ということから位の高い神とされている。
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こう改めてもややわかりづらさは残ります。
しかし「わかりやすい論文」などまず存在しませんから、このくらいでもリアリティがあると思います。
>1.おでこの神”大忽加神". 額田村に鎮座
(1)オオの「大」を美称、忽加を古語である額の当て字とし偉大な額の神とする説、(2)もしくはオオを年老いたという意味、忽加を糠をすることで年老いた糠を作る神という一種とする説があるが、(2)後者の方はこの地で伝えられている巨人の伝承とつながりがないために近年になって否定されつつある。
⇒「おおぬかのかみ」がルビになっていないので「”」の位置をルビの後にズラしましょう。
こちらも長文です。「(1)〜説、(2)〜説がある」までは句点は打てないので、ここで打つのが一般的ですが、続く文が逆接の接続助詞「が」でつながっているため、このまま続けて書いても仕方がないかなと。分けて書くのであれば「だが」「しかし」などの逆接の接続詞を使います。
ここまでを改めると次のようになります。
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1.おでこの神”大忽加神" 額田村に鎮座
(1)大を美称、忽加を古語である額の当て字とし偉大な額の神とする説、(2)大を年老いた意、忽加を糠とすることで年老いた糠を作る神とする説がある。しかし(2)はこの地で伝えられている巨人の伝承とつながりがないために近年になって否定されつつある。
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とククルと書き方を統一することで、読みやすさが生まれます。
>2.目の神"香芽神"連祇町神井池に鎮座
(1)カグを輝くもの、カグは、耀う・火光に関連していると考えられ、火が燃え揺れることを表すとする。(2)輝くという意味も考えられるが、輝くという言葉はの上代ではカカヤクといった発音であったために異なるのではないかという批判がある。(3)しかし、これらの名前は平安時代初頭に名前に漢字が当てられたという可能性があるため、また香ぐ、良い匂いがするという意味もあると考えられている。巨人の伝承のつながりから芽は目であることが有力視されており、(1)(2)の意味を整理すると燃え盛る目の神、輝く目の神という特別な目の紙とする説が浮上している。(3)ではこの神は池に鎮守していることから現在ではただの当て字に過ぎないという風潮が強い。
⇒「かぐめのかみ」がルビになっていないので「”」の位置をルビの後にズラしましょう。
ここでは(1)(2)(3)は「カグ」についての説なので、「カグは、(1)〜。(2)〜。(3)〜。」の形にすると読みやすくなります。「輝くという言葉は上代では」「特別な目の神」「過ぎないとする風潮が強い」といった誤字を修正して、さらに読みやすくなるよう表記を改めると以下のようになります。
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2.目の神"香芽神"連祇町神井池に鎮座
カグは、(1)
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>3.鼻の神"花津見神" 連祇町に鎮座
花は鼻と、見は御の美称とし、することで偉大なる鼻の神とする説がある。
⇒「花は鼻と、見は御の美称とすることで偉大なる鼻の神とする説がある。」ですね。きちんと誤字脱字を見つけ出すのも「推敲」の基本です。
>4.耳の神"鳥形神"群鳥岬に鎮座
耳は古代の信仰で神は人のように小さな音を立てるという信仰があり、さらに鳥は霊力の持った動物であるとし神は鳥を用いてその音を立てていたと考える説と巨人の耳に対して人々が出した音が鳥になって音が届いていくという説が考えられている。また鳥型の神としてそれらの鳥を司っているとする説がある。
⇒前の0.から2.までのように、説には(1)(2)(3)の形をとると統一感が出るので、その形に改めます。
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4.耳の神”鳥形神" 群鳥岬に鎮座
(1)古代において神は人のように小さな音を立てるという信仰があり、さらに鳥は霊力を持った動物であるとし神は鳥を用いてその音を立てていたと考える説、(2)巨人の耳に対して人々が出した音が鳥になって音が届いていくという説が考えられている。また(3)鳥型の神としてそれらの鳥を司っているとする説がある。
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>7.腕の神"上御枝諸神うえみまたのもろかみ" 綾志町、結町むすびちょうに鎮座
御はを美称、枝という文字が使われているが、
⇒「御を美称、」ですね。
>8.腹の神”敷日腹神" 白巳町に鎮座
(1)シキを「頻」で繁茂の意、ヒバラを日原と取ることで茂った日のさす原とする説、(2)また、敷を「敷く(一面に広がる)」と捉えることで一面に広がる日原とする説もある。(3)シキヒを敷き藺イグサとし、一面に藺草が広がる草原の神とする説もある。
⇒ここも「(1)〜説、(2)〜説、(3)〜説」の形に統一します。
改めると次のようになります。
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8.腹の神”敷日腹神" 白巳町に鎮座
(1)シキを「頻」で繁茂の意、ヒバラを日原と取ることで茂った日のさす原とする説、(2)敷を「敷く(一面に広がる)」と捉えて一面に広がる日原とする説、(3)シキヒを敷き藺とし、一面に藺草が広がる草原の神とする説がある。
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>9.背中の神"大曾大神" 志那度洞深くに鎮座
(1)地域に伝わる伝承では国が巨人の背中に守られているとあることから、上代語の背の当て字とし、背中の偉大な神とする説。(2)十とする説もあるが、「五十」「四十」といった具合にソという読み方で単形で用いる例は少ないとして批判が多く寄せられている。
⇒「(しなどどうふかく)」のルビが「志那度洞深く」にかかっていません。前がかなカナだとルビにならないのです。この場合は「志那度洞深 (しなどどうふか)く」のようにルビを振ります。
「単形で用いる」という用例はないので「単独で用いる」かなと思います。
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9.背中の神"大曾大神" 志那度洞深くに鎮座
(1)地域に伝わる伝承では国が巨人の背中に守られているとあることから、上代語の背の当て字とし、背中の偉大な神とする説。(2)十とする説もあるが、「五十」「四十」といった具合にソという読み方で単独で用いる例は少ないとして批判が多く寄せられている。
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>10.尻の神"志那度曽子主しなとそこぬし"志那度地洞入口 (しなどどういりぐち)に鎮座
⇒「しなどどういりぐち」のルビが「志那度地洞入口」にかかっていません。間に半角スペースがあるためです。
タイトル、キャッチコピー、あらすじと、「神名の由来となる学説」からの添削が終わりました。
第一話以降は明日以降に致します。
推敲頑張ってくださいませ。
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