5話 クイール狩り②
「「世界を変える運命の恋」中編コンテスト」応募作
獣の宝石
作者 水涸 木犀
https://kakuyomu.jp/works/16817330665752489319
第1章 王女と猟師
5話 クイール狩り②
https://kakuyomu.jp/works/16817330665752489319/episodes/16817330665806863211
※誤字脱字・構文など
>寸分たりとも無駄のない動作で弓矢を引いた
⇒動作だけなら「弓を引いた。」ですね。矢を引くわけではないので。矢を加えたいのでしたら、
>寸分たりとも無駄のない動作で矢をつがえて弓を引いた。(矢をつがえ、弓を引いた、とも)
⇒こう書くと矢なしに弓を引いただけとは受け取られません。
> 雄のクイールとヴィドの距離は、ざっくり見積もっても二十メートルは離れている。
⇒異世界ファンタジーを書くとき、最も頭を悩ませるのが「単位」です。ですが、本作は中編コンテスト応募作なので、独自単位を出すのは効率が悪い。
そこで、たとえば、
> 雄のクイールとヴィドの距離は、ざっくり見積もっても四十歩、二十メートルは離れている。
⇒のように書くと、これ一回だけでも異世界ファンタジーで「メートル」が使えるようになりますよ。以降、いちいちメートル単位の説明をする必要がなくなります。
(1)>矢を射たときにはわからなかったが、弓矢はクイールの鼻の穴に刺さっていた。そこから頭部を貫通している。
(2)>「大抵の獣は、鼻には硬い骨がない。だから鼻の穴を狙うんです。そうすると一気に脳まで矢を通すことができます。矢尻に麻酔毒を仕込んでいたので、今のクイールは意識がない状態ですね」
(3)> わたしに向けて解説してくれているらしい。
⇒ここは悩む点です。(1)の文と同じことが(2)で書かれています。あえて(1)を書く必要がないかもしれません。(3)があるので読者への説明のためかと思いますが、やや蛇足です。
また、(1)は「矢を射たときには〜、弓矢はクイールの〜」となります。「弓矢」は基本的には「弓と矢をセットで指す単語」なので、弓まで刺さっているように見えます。矢が「鼻の穴に刺さっている」ことは(2)でもわかりますが「頭部を貫通している」ことは(1)でしか説明されていません。
これを活かして添削すると、以下のようになります。
(‘1)>射たときにはわからなかったが、矢はクイールの鼻の穴に刺さって頭部を貫通している。
(2)>「大抵の獣は、鼻には硬い骨がない。だから鼻の穴を狙うんです。そうすると一気に脳まで矢を通すことができます。矢尻に麻酔毒を仕込んでいたので、今のクイールは意識がない状態ですね」
(3)> わたしに向けて解説してくれているらしい。
⇒と(1)をスマートにすると、ヴィドの解説が蛇足にならずに済みます。
※寸評
ここも全体的には締まったいい文章ですね。
添削で書きましたが、異世界での単位は、一度その世界の標準を書いて、そこに「メートル」や「グラム」を使うとすんなり通ります。
クィルダイトの重さを「カラット」で書いていたので、ちょっと気にはなっていたのですが。まあ「カラット」は「豆の重さ」を単位化しているので、どの世界でも似たようなものです。
ただ「メートル」や「グラム」は地球の環境で成り立っている単位なので、少し注意が必要です。
これから夕食を摂りますので、続きは歯磨きと睡眠導入剤を飲んでからとなります。
しばらくお待ちくださいませ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます