初顔合わせは、可もなく不可も……なくはない! 3

「第5回ドラコンノベルス小説コンテスト」応募作

【王朝流離譚】限りなく無慈悲な皇子の溺愛 〜超絶不憫系の主人公には、薄っぺらな、薄っぺらな、愛情なんて迷惑でしかない〜

https://kakuyomu.jp/works/16817330655694416935

作者 雨 杜和

第2章 天上界の事情

初顔合わせは、可もなく不可も……なくはない! 3

https://kakuyomu.jp/works/16817330655694416935/episodes/16817330656705553207





※誤字脱字・構文など

>『すべては山神のご意志です』と、ウーシャンは言う。

⇒「ウーシャンは言っていた。」が最適かなと。

 この流れで「ウーシャンは言う。」だと、その場で発言したように映ります。

 おそらく勉強しているときに聞いた内容のはずですので、「言っていた。」と過去完了形が合いますね。

 ただ、どうもここから先が過去話(勉強していた頃の話)をしているようなので、ちょっと判断に迷いますね。

 会話文が二重鉤括弧になっているので、それに気づけばここが転換点だとわかるのですが。ちょっと気づきづらいかもしれません。

 ここから過去話であれば、なにか合図が欲しいところです。今は合図が二重鉤括弧しかないので「ウーシャンは言う。」がその場での発言に読めてしまうのです。

 直前の空行を二行にしたり、仕切り記号(たとえば◇◇◇のような)を使うなどで明示したほうがよいでしょう。

 作品の雰囲気を考えると空行二行がオススメです。


> ここは自然な語り口だから嘘ではなさそうだ。

> ならば、わたしには問題ない。真っ向からムーチェンと腕力勝負なんて、悪くすれば殺される。どう考えても勝てる気がしない。

⇒ここが過去話なのか、現在に戻っているのかがわかりづらいですね。

 ムーチェンの名が出ているから、おそらくは現在に戻っているのだろう、とは思います。

 とはいえ切り分けづらいのも確かなので、なにがしかわかりやすい合図が欲しいですね。





※寸評

 現在の話の中に過去話を差し込んでいるのですが、切れ目がわかりづらいのが難点ですね。そのあたりがすっきりするだけで格段に読みやすくなりますよ。


 儀式は三本勝負で、参加するのは男女交互に適齢期が求められる。

 こう考えると、山神様の結婚相手を選ぶような印象ですよね。

 水利権を手に入れると、その競技者と山神様が結婚するという具合に。

 男女交互に、は山神様の男と女の系譜があって、十二歳差があって二十四歳で結婚する。

 と考えれば、十二年で男女交互の謎も解けるかなと思います。

 山神様が結婚相手に望む三つの資質を知りたくて、あえて選考会を開いているような印象かな。

 で、ウーシャンもそれを知っているから、シャオロンを手放すのが惜しいという気持ちがあるのかもしれないなと。

 こう考えるとある程度納得のいく筋書きなんですけど。まあここまで考えながら読む人ってまずいませんから、迷わずプロットどおりに進めましょう。

 コメント欄のリプライを見ると、どうやら次話が第二章最終話とのことですので、実際に戦う前までが本章のエリアなのかな、と考えます。

 となれば第三章からいよいよ競い合いが始まることになるので、物語の骨子が明確になりますね。

 そこまでの期待値を高めるためにも次話が重要ですね。




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