美しい天上の王国と冷たい皇子 2

「第5回ドラコンノベルス小説コンテスト」応募作

【王朝流離譚】限りなく無慈悲な皇子の溺愛 〜超絶不憫系の主人公には、薄っぺらな、薄っぺらな、愛情なんて迷惑でしかない〜

https://kakuyomu.jp/works/16817330655694416935

作者 雨 杜和

第1章 貧民窟と王都

美しい天上の王国と冷たい皇子 2

https://kakuyomu.jp/works/16817330655694416935/episodes/16817330655812240171





※誤字脱字・構文など

> まばゆい光に、反射的にまぶたを閉じていた。

⇒今までの添削を憶えていたらわかると思いますが、ここは「光に」と「反射的に」で「に」が2つ出ていますが、格助詞「に」は「光に」だけで、「反射的に」は形容動詞「反射的な」の連用形です。形は同じ「に」ですが、まったくの別物なので、問題はありません。


> 護衛は、わたしの状態より、ウーシェンの綺麗好きのほうが重要事項のようだ。

⇒おそらく「ウーシャン」ですね。


> 胃から競り上がった汚物が口内に広がり、さらに吐き気が増して限界になったとき、強引に頭を押さえられた。

⇒「迫り上がった」ですね。「下方から上方へ少しずつ高くなる。」意です。「競り上がる」は「オークションによって競売価格が上がること。」です。

 ただ「迫り上がる」は初見ではまず読めない(「せまりあがる」と読む方もいます)ので、ルビを振るかかな書きで「せり上がる」と書くようにしてください。


> すべてが煌びやか。煌びやかな上に清潔で、見たことも想像すらしたことのない景色だ。

⇒「見たことも」なら対句は「想像すらしたことも」ですね。


> 声の聞こえた方向には、飾彫りも豪奢な椅子にウーシェンがすわっていた。

⇒ここも「ウーシャン」ですかね。

 というより、名前はどちらが正しいんでしょうか。

 前話で初めて名前が出たときは「ウーシャン」だったのですが、

 今話では最初は「ウーシャン」だけど、その後は「ウーシェン」だらけです。

 読み手が混乱しますので、誤字なら直したほうがいいですね。

 邪推すると「ウーシャンとウーシェンの二人いる」「ウーシャン・ウーシェンが本名」という離れ業も考えなくもないのですが。


> 歯が勝手に震え声がうわずる。

⇒これだと「震え声」という単語が成立してしまって「歯が」「勝手に」「震え声が」「うわずる。」と読めてしまいます。これだと格助詞「が」が二回出てくるのでおそらく狙いは、

> 歯が勝手に震え、声がうわずる。

⇒だと思います。





※寸評

 まず「ウーシャン」か「ウーシェン」か統一しましょう。

 まあ名前が「ウーシャン・ウーシェン」なのかもしれませんが (^_^;)


 砂まみれの世界ですから、泥汚れになるのも水を使うときくらいで、基本はジャリジャリの砂に囲まれての生活だったんでしょうね。

 それが屋内に砂がなく、庭には豊富に水が湧き出ている。別世界すぎて理解がついていかないのでしょうね。

 その戸惑いと好奇心が覗ける描写になっております。

 潔癖症の皇子は、まず風呂に入らせようと。

 まあ水があまりなければ、体を洗うという選択がありませんからね。

 となれば衛生環境もよくなくて、病気になりやすいってことでもあるんですけど。

 唇を切ってから、少し傷跡が残るくらいに治っているのは、薬の効き目がよかったからでしょうか。


 ここで本日の添削を終えますね。

 先は明日以降に行ないます。

 まだ連載が始まったばかりで助かりました。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る