ゴースト 名前のない男たち 5
彷徨える王【心理サスペンス:横溝正史ミステリ&ホラー大賞応募作品】
作者 雨 杜和orアメたぬき
第六章
ゴースト 名前のない男たち 5
https://kakuyomu.jp/works/16816927863278356267/episodes/16817139556508814055
構文と誤字脱字など
> ピックアップトラックが、夜のフリーウエイを走り抜けていく。
⇒この一文、言わんとしていることはわかるのですが、「どこから描写しているか」を考えるとちょっと違和感があります。
「フリーウエイを走り抜けていく」の「いく」はこちらからあちらに向かう動作です。
つまりフリーウエイのある地点で語り手が見ていて、遠ざかっていくピックアップトラックを描写しているように映るのです。
「走り抜ける」もフリーウエイの外から見ていて入り口と出口を眺めているように見えます。ただ「いく」をとらなければ、ピックアップトラックから見てフリーウエイの入り口と出口を意識しているように感じさせることはできます。
あまり難しいことを考えなければ、
> ピックアップトラックが、夜のフリーウエイを走り抜ける。
でもよいですね。こうするとフリーウエイを通過しているんだなとわかります。単に、
> ピックアップトラックが、夜のフリーウエイを走っている。
としてもよいです。「いる」は今その最中を表す動作です。
> 周囲はどんどん寂れ、走る車も少ない。
⇒「少ない」だとピックアップトラックから見て、いくらかの車が存在しているように映ります。
たとえば「走る車も
つまり続く描写を見ると「疎らだ。」のほうが適していることがわかります。
>「聞いたわ。王族の血筋とか。その財団には二つの組織があって、古いしきたりを完璧に守ろうとする急進派とか、対立する穏健派いて、兄さんを追っていると」
⇒並列助詞「とか」を使うなら「〜急進派とか、対立する穏健派とかいて、」としましょう。「とか」をやめるなら「〜急進派と、対立する穏健派がいて、」にするとふたつに分かれているのがわかりやすいです。
※構成と展開について
フリーウェイを走るピックアップ内での出来事ですね。
1話を通しているので、シーンに違和感はありません。
こういう場合は、会話ややりとりの中身で読ませるしかないので、主人公である櫻子の視点から揺れる感情を吐露する形にしたのは良い選択です。
それが故にちょっとした言葉の選択ミスが受け取り方を大きく変えてしまうことになりやすいので注意しましょう。
最初の添削箇所である「いく」のようにです。
とりあえずジオンと話をしていますが、彼が連続溺死事件と無関係かどうかはまだわかりませんね。
ジオンの言うことを真に受けるのであれば「関係ない」はずですが。
サフィーバ財団の犯行なら、ジオンの名前を語って企業に潜伏したから狙われた、と解釈できますよね。
であれば、ジオンの名前を使わなければサフィーバ財団の魔の手が伸びてこないかもしれないわけですが。
このあたりの、ジオンとサフィーバ財団の関係が今後の展開を大きく左右しそうですね。
ここからは恋愛中心とのことでしたが、今後の展開も楽しみにしております。
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