第四話 新たな学園生活

サファイアオブプリンス

作者 サファイア

第二章 青の貴公子

第四話 新たな学園生活


https://kakuyomu.jp/works/1177354054885438097/episodes/1177354054885505745



構文・誤字脱字等

>アルフォードの入学式は、執り行われた。

⇒「アルフォードの入学式が執り行われた。」ですね。



> そして、入学式を終えた後、財閥階級のとあるクラスルームに1人の先生がやってきた。

> 彼女の名は、羽川恵子。このシュテル達を担任する銃撃戦術の先生だ。

> 羽川は、次のようなことを言った。

⇒「そして」「とある」「彼女の名は、羽川恵子。この」「羽川は、次のようなことを言った。」は要りません。ちょっともったいつける書き方で、選考さん次第ですが、これだけで落とす人もいるくらいです。

 「羽川恵子」については直後に自己紹介をしますので、不要ですね。

> 入学式を終えた後、財閥階級のクラスルームに1人の大人が入ってきた。

> シュテル達を担任する銃撃戦術の先生だ。

⇒「1人の先生」を「1人の大人」としたのは、次の文に「先生」と書いてあるからです。近しいところで重複しているのであれば、片方を直すのが推敲の基本です。



> すると、1人の女子生徒が言った。

>「先生! このクラスに創業者の曾孫が来るときいたんですけど?」

> この一言にクラス中がざわめく。

⇒ここは一文目と三文目をくっつけたほうが的確ですね。

>「先生! このクラスに創業者の曾孫が来るときいたんですけど?」

> 女子生徒の一言にクラス中がざわめく。



>「はいはい! 静かにして! 今から紹介するから。では、シュテル君! どうぞ!」

> 彼らは、ドアの方に注目する。

> 女子生徒達は、ドキドキしていた。

⇒疑問なのですが、なぜシュテルだけ入学式後にクラスで待機していないのでしょうか。

 そして、なぜ女子生徒たちはドキドキしていたのでしょうか。

 特別待遇の理由はアルフォード家の人間だから?

 でも生徒たちには曾孫が男子と知らせてあったのでしょうか。

 前話を読んでいれば、読み手は知っているのはわかるのですが、なぜ物語中の人物まで知っているのか。



> そして、ドアが開きサファイアオブプリンスシュテル・アルフォードとして生まれ変わった中山の姿が現れた。

⇒前も指摘しましたが、ルビを振らないとすべてくっついてしまいます。異名は読点で外して「サファイアオブプリンス、シュテル・アルフォード」と表記しましょう。

 また「中山の姿が現れた。」ももったいつけているので、「中山が現れた。」でじゅうぶんです。

 ここの「そして」もなくてよいのですが、入れてもそれほど文は崩れないので任意にします。

> (そして、)ドアが開きサファイアオブプリンス、シュテル・アルフォードとして生まれ変わった中山が現れた。




> 中山…いやシュテルは、前に立ち自己紹介をした。

>「えー、ご紹介を預かりました。この学園の創業者の曾孫に当たります。財閥アルフォード家次期当主のシュテル・アルフォードです。よろしく」

> シュテルが笑顔でスマイルすると、男性生徒達は、「おー!」と歓喜の声を出し、女子生徒達は黄色の声を出していた。

⇒単に「前に立ち」だと説明が薄すぎるので、たとえば「黒板の前に立ち」とか「教壇に立ち」とか説明する言葉が必要です。また「自己紹介をした。」と書かなくても次の会話文で自己紹介していますので蛇足ですね。

 ちなみに「ご紹介に与りました」ですね。この自己紹介は果たして自然でしょうか。

 普通はまず名乗ってから関係性などを説明していきますよね。名前が確定してそこに情報を加えたほうが読み手にも親切です。

 「シュテルが笑顔でスマイル」ですが、前文を話したのがシュテルであるためあえて「シュテルが」と書く必要はありません。「笑顔」と「スマイル」は同義なのでここでは単に「笑顔を振りまく」でよいでしょう。それだと素っ気いない場合は「爽やかな」「軽く」などを付けると描写がよくなります。「男性生徒」と「女子生徒」だと釣り合いがとれないので「男子生徒」にします。ただし、「男性は子どもだけでなく青年男性も込みだけど、女性は子どもしかいない」場合は「男性生徒」と「女子生徒」で間違いはありません。

 最後に「黄色い声」ですね。「黄色の声」とは言いません。「声を出す」が近いところにあるので、片方を「声を発する」にしました。

> 中山──いやシュテルは、黒板の前に立った。

>「えー、ご紹介を与りました、シュテル・アルフォードです。この学園の創業者の曾孫で、アルフォード家次期当主になります。よろしく」

> 爽やかな笑顔を振りまくと、男子生徒達は、「おー!」と歓喜の声を出し、女子生徒達は黄色い声を発していた。



> だが、その中に違和感を感じた男がいた。

⇒「違和感」は「覚える」「受ける」「与える」「ある」などをとります。

 「〇〇感を感じる」だと「感」の字が重複しますよね。だから違うのです。

> だが、その中に違和感を覚えた男がいた。

⇒ちなみにこれは谷村寛二の心の中が見えているので「神の視点」のトリガーになっています。



>茶髪で目つきの悪い目でシュテルを見ていた。

⇒「目つきの悪い目でシュテルを見ていた。」ですが。「目つき」は「物を見るときの目の様子」なので「悪い目つきでシュテルを見ていた。」にしないと「目」の重複を避けられません。「茶髪で」「悪い目つきで」と助詞「で」が重複するので、似た助詞に託します。

>茶髪に悪い目つきでシュテルを見ていた。



> 「シュテル君、君の席は彼女の隣だから行ってくれる?」

> シュテルは、その彼女のほうを見て動揺していた。

⇒行頭一字下げになっていますね。会話文のカギカッコは行頭に置きましよう。

 また次の文はシュテルの心の中を覗いているので、ここをそのまま活かせば「三人称一元視点」です。しかし他の人物の心の中まで覗くと「神の視点」になります。無難に「三人称視点」で書きたい場合は、この文を削ったほうがよいですね。

 基本的に「視点」は作品を通じて貫徹しているべきものてなので、どの視点で書くのかを明確にしてくださいね。



> 何故なら、視線の先にいるのは、彼をいじめた財閥階級のカリーヌだった。

⇒「何故なら、」は要りませんね。もし使うのなら文末が「カリーヌだったからだ。」になります。

> 視線の先にいるのは、彼をいじめた財閥階級のカリーヌだった。



>「さて、では早速…」

>「ちょっとその前に」

>

> 羽川が学校の説明する前に谷村が止めてこんなことを言った。

⇒ここは空白行が要りません。くっつけないとどれが誰のセリフかがわかりにくくなります。「こんなことを言った、」もすぐにカギカッコで話し出すので不要です。

>「さて、では早速……」

>「ちょっとその前に」

> 羽川が学校の説明する前に谷村が止めた。



>「それに、あいつがこの2人を潰そうと企んでいそうしな…」

⇒「企んでいそうだしな……」だと思います。



>「谷村の情報が嘘だといいのだかな」

⇒「嘘だといいのだがな」だと思います。



> 研究者、学者レベルの数学と理科が融合した数理系学。

> 世界中などの歴史、地理、政治、倫理が融合した社会歴史倫理学。

⇒「数理学」でもいいかなと。「世界中の歴史、〜」ですね。あらゆるの意である「中」と複数の意である「など」は並び立てません。



> その後、行事等を説明し今日の学校の一日は午前9時半で終了した。授業開始は、明明後日からスタートする。

⇒「今日の学校の一日は」はおかしいですね。「今日の学校は」だけでじゅうぶんです。

 「授業開始は、」と「スタートする」はともに「始める」意なのでこれもおかしいですね。

 ここは「授業は明明後日からスタートする」か「授業開始は明明後日だ」のいずれかです。



> まさか、いじめられた彼女からデートの誘いが来るとは思いもやらなかったからだ。

⇒「思いもよらなかったからだ。」ですね。



> 彼は、これから二日間、中でゆっくりするつもりだが、ここで断ったらかわいそうなので…

>(仕方ない…断りたいところだが、こんな綺麗な女の子とデートしたこと無いからせっかくだから受けやるか!)

⇒「中でゆっくりするつもり」の「中」はどこを指していますか。そこがわからないので意味が取りづらいですね。「どこそこの中で」とはっきり書くべきです。たとえば「財閥階級が住む区画(エリア)の中で」とか。

 二文目はシュテルの心の中なので、これだけを是とすれば「三人称一元視点」、これを非とすれば「三人称視点」になります。あくまでもシュテルの心の中だけが覗けるように工夫してみてください。そうすれば「三人称一元視点」という難しい視点にチャレンジできますよ。



 その時谷村は、シュテルの帰る姿を見続けていた。

⇒この一文で少なくともシュテルの一人称視点でないことがわかります。

 シュテルでない人物に視点があるのですが、ここで見ているのは谷村ですから、谷村視点になってしまいます。しかし谷村の心の中が書いていなければ「三人称視点」になります。ですが、上記で私が指摘した「谷村の心の中」があるので、「神の視点」が成立してしまうのです。

 「三人称視点」「三人称一元視点」を目指す場合は、最低限「谷村の心の中」を覗いてはなりません。




※構成と展開について

 今回は「神の視点」の罠があちこちに張り巡らされていて、構成ではなかなか厳しいところがありますね。

 どの視点で固定するのかを決めておきましょう。

 展開では、上記で指摘しましたが、「シュテル」の自己紹介がこの形である必然性がわかりません。このクラスにいる人全員が新入学生なのに、なぜかシュテルだけ後から教室に入っていってひとりだけ先生の横から自己紹介しているので、おかしな展開になっています。

 シュテルが転入生ならわかるのですが。

 この矛盾をどうにか解決してみてください。



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