命がけで救いに来た男
紫龍と姫と、男たち〜魔性の放浪楽士と王女の恋物語〜
作者 雨 杜和orアメたぬき
第2部 反乱
命がけで救いに来た男
https://kakuyomu.jp/works/16816700429630458363/episodes/16816927862219766519
男は鎧と兜を脱ぐと、鼻と口もとをおおう覆面のまま、すぐ背後から登ってきた。
⇒「おおう覆面」は漢字で書くと「覆う覆面」となりますのでちょっと具合が悪いですね。
たとえば「鼻と口もとを隠す覆面のまま」というのはどうでしょうか。
静かないつもの夜に、わたしたちがパタパタ走る足音だけが響く。この静けさが悲しかった。
⇒ここは「いつもの」が要りませんね。「いつもの」は「今日も昨日と同じ」というような意味合いもありますので、「静かな夜」を描写するには難しいと思います。
おそらく「いつもの夜」にするからそう感じるので、たとえば「いつもの静かな夜」とすれば「いつもの」は「静かな」にもかかるので、「いつもの」は「静かな夜」の装飾だとすぐにわかります。
※構成について
前回「政変」が起こり、今回そこから王城から逃亡をする。
この構成は自然な流れで出来ていますね。
次話で逃避行はひと段落つくのかなと思わせます。
展開について
状況の慌ただしさをうまく描けていると思います。
苦境における不安感がやや伝わってきづらいかな、と読めました。
原因はなにかなと考えたら、「空行の入れ方」だと思います。
これが間延びを生んでしまい、不安感がやや薄れてしまったようです。
不安感って一種の「圧迫感」ではないでしょうか。
空行が多い「開放感」では不安感を出しにくいのです。
不安さを感じさせたいところは空行を入れずに詰めてみる。
そして時間が経っているところをあえて空けることで、「空虚さ」を演出するのです。
この「空行」のバランスで読み手に「圧迫感」「開放感」のどちらを与えたいのか、決めてみてください。
今回惜しかったのはこの「空行の扱い方」だけでした。
文章はしっかりしていますね。
たしえかお話ではここまではストックがあったとのことですので、完成度の高さはそこにあるのかなと思います。
ある程度ストックしておいたほうが、推敲をしっかりできるぶん文章に余裕が出るのでしょうね。
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