1 出会い

八時の魔法~記憶喪失の僕は、猫になってクール系タラシの女子大生に拾われる~

作者 水涸 木犀

1章 猫と女子大生

1 出会い



https://kakuyomu.jp/works/16816700429221531909/episodes/16816700429221828958



 構成・展開を中心にとのことですので、まずは毎話の展開を良し悪しを書き、それがどう構成されているかを総括する形で添削致します。



 出だしから、猫が人間に化けた「恩返し系」と思わせておいて、実は人間が猫になっていて気づいたら人間に戻っていたという意表の突き方がよいですね。

 出だしから「まず死体を転がせ」ができています。


 また主人公の置かれている状況を、女性に聞かせる形で設定を披露する展開もよいですね。説明に無駄がありません。


 ただちょっと気になったのが、この1話の終わり方だと綺麗に終わりすぎていて、惹きが弱いのです。言い換えると第1話だけでも短編として通用してしまいます。

 もうちょっと謎を押し出した終わり方をすると第2話へ読み手を誘えると思います。

 たとえば、

「あっさりそう言ってのけた彼女は、ぱんと手をたたく。」

 のところで終わっていれば、読み手は「なぜ彼女は手を叩いたのだろう」と気になって次話を詠みたくなります。

 「それが、彼女と僕の、突拍子もない同居生活の始まりだった。」

 と過去形で終わるから綺麗に終わりすぎるのです。

 なので、この情報が欲しい場合は、「それが、彼女と僕の、突拍子もない同居生活の始まり。」と後ろを少し削ると、「どんな突拍子もない同居生活が始まるのか」がわからないので、第2話も読みたいと思わせられます。


 大きな伏線としては、

「僕はなぜ猫になったのだろうか」

「なぜ猫だったのに人間に戻れたのだろうか」

「自由に猫になったり人間に戻ったりできるのだろうか」

 というあたりだと思います。

 記憶のない僕はもとより、修羅場にいながらも平然としている彼女の職業や素性も知りたいですね。(素性は女子大生なんですけど、それはタイトルに書いてあるからであり、本文中では言及していませんから、わからないままですね)。


 このあたりを考えつつ、第2話に進みます。

 ですが睡眠導入剤が効いてきたので、それは明日以降に致します。




ちなみに、

 ゴールポストから跳ね返ってきたバスケットボールが腰にヒットしたくらいの衝撃で、身もだえながら左に転がる。

⇒「ゴールポスト」は一般的にサッカーで、バスケットボールが腰にヒットしたでバスケット? と感じてバスケットゴールから跳ね返っても腰には当たらないからサッカーのゴールポストなんだろうなと。ここでちょっと錯誤感を出してしまっていますね。



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